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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科87巻5号

2015年04月発行

増刊号 こんなときの対応法がわかる 耳鼻咽喉科手術ガイド

Ⅰ.耳の手術

先天性耳瘻孔に対する手術

著者: 古田厚子1 小林一女1

所属機関: 1昭和大学医学部耳鼻咽喉科学講座

ページ範囲:P.10 - P.13

文献概要

はじめに

 胎生期に第1鰓弓後縁と第2鰓弓前縁に3つずつ,計6個の耳介結節ができ,これらが融合して耳介ができる。先天性耳瘻孔はこれら耳介結節の癒合不全により耳介周囲に生じる先天性の瘻孔1)であり,その発生頻度は日本では1%弱から10%とされる。患者自身その存在に気づいていないことも多く,感染により腫脹,疼痛を認めて初めて気づくこともしばしばである。日常診療では比較的遭遇することの多い疾患である。一般に耳瘻孔摘出術は感染を繰り返す場合に行われ,小児症例が多いが,本稿では成人症例を呈示し,その手術の要点を述べる。

参考文献

1)切替一郎:耳科学・神経耳科学総論.耳の発生と異常.新耳鼻咽喉科学,第11版.野村恭也(監),加我君孝(編).南山堂,東京,2013,pp7-11
2)小林一女:耳瘻孔.耳鼻咽喉科・頭頸部外科-処置・手術シリ-ズ(no. 2)ENT now小児耳鼻咽喉科疾患.森山 寛(編).メディカルビュー社,東京,2002,pp7-10
3)河合建一郎・他:耳介および外耳道手術のための臨床解剖.耳鼻咽喉科診療プラクティス 8.耳鼻咽喉科・頭頸部外科のための臨床解剖,池田勝久・他(編).文光堂,東京,2003,pp20-25
4)森田恵司・他:先天性耳瘻孔と耳介軟骨との病理組織学的関連について.耳鼻33:229-232,1987

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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