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増刊号 こんなときの対応法がわかる 耳鼻咽喉科手術ガイド Ⅰ.耳の手術
顔面神経減荷術
著者: 小田桐恭子1 濵田昌史1
所属機関: 1東海大学医学部耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.50 - P.54
文献購入ページに移動はじめに
ベル麻痺,ハント症候群患者の10〜40%は保存的治療のみでは予後不良となるため顔面神経減荷術が検討される1)。しかしながら,換言すれば,1施設で行う手術数にはおのずから上限があり,若手・中堅医師が手術技量を磨くには限界も予想される。本稿では,当科で年間15〜20例程度行う減荷術症例のなかから中堅術者である筆者が術中に悩んだ症例を中心に,共著者とともに解説を加える。
ベル麻痺,ハント症候群患者の10〜40%は保存的治療のみでは予後不良となるため顔面神経減荷術が検討される1)。しかしながら,換言すれば,1施設で行う手術数にはおのずから上限があり,若手・中堅医師が手術技量を磨くには限界も予想される。本稿では,当科で年間15〜20例程度行う減荷術症例のなかから中堅術者である筆者が術中に悩んだ症例を中心に,共著者とともに解説を加える。
参考文献
1)濵田昌史:ベル麻痺・ハント症候群の最新治療戦略.耳喉頭頸86:32-35,2014
2)Miehlke A:Surgery of the Facial Nerve. 2nd ed. WB Saunders, Philadelphia, 1973
3)竹田泰三・他:顔面神経減荷術.CLIENT21 No9,顔面神経障害,中山書店,東京,2001,pp245-252
4)Spencer PS, et al:The perineurial window- A new model demyelination and remyelination. Brain Res 96:323-329, 1975
5)内田真哉:顔面神経減荷術における神経鞘切開の是非について.Facial N Res Jpn 33:124-125,2013
6)濵田昌史・他:顔面神経減荷術後の聴覚障害.Audiology Japan 385:601-602,1995
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