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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科87巻5号

2015年04月発行

増刊号 こんなときの対応法がわかる 耳鼻咽喉科手術ガイド

Ⅱ.鼻副鼻腔の手術

視神経管開放術

著者: 児玉悟1

所属機関: 1大分大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科

ページ範囲:P.107 - P.111

文献概要

はじめに

 視神経管開放術(減圧術)の適応症例は,顔面・頭部外傷による視神経管への介達性外傷性視神経障害,視神経管骨折や損傷,それに伴う視神経浮腫,さらに腫瘍や囊胞などにより視神経が圧迫され,視力障害をきたした場合などが主な適応になり,視神経管骨壁の一部を除去することで,骨折片による圧迫あるいは出血や浮腫,腫瘍による神経の圧迫を軽減させ,視機能の改善を図る手術である1)。視神経管へのアプローチ方法としては脳外科的な開頭による経頭蓋内法もあるが,内視鏡下鼻副鼻腔手術(ESS)の発展により,最近では経鼻内視鏡下に行われることが一般的となってきた。しかし,実際に内視鏡下視神経管開放術を行ったことのある術者はそれほど多くないと思われる。

 本稿では鼻性視神経症・視神経炎症例を呈示し,視神経管開放術の手技と注意点について述べる。

参考文献

1)Wormald PJ:Endoscopic optic nerve decompression. In:Endoscopic Sinus Surgery:anatomy, three-dimensional reconstruction, and surgical technique, 3rd ed, by Wormald PJ, Thieme, New York, 2012, pp192-199
2)Pletcher SD, et al:Endoscopic optic nerve decompression for nontraumatic optic neuropathy. Arch Otolaryngol Head Neck Surg 133:780-783, 2007
3)中川隆之:眼窩へのアプローチ.内視鏡下鼻副鼻腔頭蓋底手術—CT読影と基本手技.中川隆之(編).医学書院,東京,2014,pp201-210

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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