文献詳細
増刊号 こんなときの対応法がわかる 耳鼻咽喉科手術ガイド
Ⅳ.喉頭・下咽頭の手術
文献概要
はじめに
下咽頭喉頭全摘出術は再建を要する手術のなかでは,剝離する層がわかりやすく温存すべき構造物が少ないので,手術手技としてはさほど難易度の高い術式ではないと思われる。しかし,腫瘍に適切な安全域をつけて切除し術後の合併症を回避するためにはさまざまな工夫や注意点があり,腫瘍の進展範囲や状況によっては術中に特別な対応が必要になる。通常の手術に加え細かな対応が必要な代表的なケースとして,以下のようなものがある。
①中咽頭進展
②頸部食道進展
③化学放射線療法(CRT)後のsalvage手術
④気管浸潤
⑤甲状腺浸潤
今回は特に上記の①②を中心に症例を呈示しながら,手術の大きな流れではなく,実際の細かな手技について解説していく。
下咽頭喉頭全摘出術は再建を要する手術のなかでは,剝離する層がわかりやすく温存すべき構造物が少ないので,手術手技としてはさほど難易度の高い術式ではないと思われる。しかし,腫瘍に適切な安全域をつけて切除し術後の合併症を回避するためにはさまざまな工夫や注意点があり,腫瘍の進展範囲や状況によっては術中に特別な対応が必要になる。通常の手術に加え細かな対応が必要な代表的なケースとして,以下のようなものがある。
①中咽頭進展
②頸部食道進展
③化学放射線療法(CRT)後のsalvage手術
④気管浸潤
⑤甲状腺浸潤
今回は特に上記の①②を中心に症例を呈示しながら,手術の大きな流れではなく,実際の細かな手技について解説していく。
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