文献詳細
増刊号 こんなときの対応法がわかる 耳鼻咽喉科手術ガイド
Ⅴ.頸部の手術
文献概要
症例呈示
症例は46歳,男性。右咽頭の違和感を主訴に他院を受診し,中咽頭右側壁の膨隆を指摘された。MRIで副咽頭間隙腫瘍を認め,当院に紹介となった。既往に睡眠時無呼吸症候群があり,持続気道陽圧(CPAP)療法を施行中であった。
初診時の咽頭所見,造影CT所見,MRI所見を図1に示す。咽頭右側の膨隆を認め,弾性硬の腫瘤を触知した。造影CTでは辺縁整で内部均一な造影効果を受けない腫瘤として描出され,MRIでT1強調低信号,T2強調高信号の腫瘤が茎突前隙に存在し,ごく一部が耳下腺と接してみえた。副咽頭の脂肪織の圧排方向ははっきりしなかった。冠状断ではおおむね円形だが一部紡錘状にもみえた。経口腔的に穿刺吸引細胞診を施行したが,検体不適正であった。
症例は46歳,男性。右咽頭の違和感を主訴に他院を受診し,中咽頭右側壁の膨隆を指摘された。MRIで副咽頭間隙腫瘍を認め,当院に紹介となった。既往に睡眠時無呼吸症候群があり,持続気道陽圧(CPAP)療法を施行中であった。
初診時の咽頭所見,造影CT所見,MRI所見を図1に示す。咽頭右側の膨隆を認め,弾性硬の腫瘤を触知した。造影CTでは辺縁整で内部均一な造影効果を受けない腫瘤として描出され,MRIでT1強調低信号,T2強調高信号の腫瘤が茎突前隙に存在し,ごく一部が耳下腺と接してみえた。副咽頭の脂肪織の圧排方向ははっきりしなかった。冠状断ではおおむね円形だが一部紡錘状にもみえた。経口腔的に穿刺吸引細胞診を施行したが,検体不適正であった。
参考文献
1)四宮弘隆:画像診断パーフェクトガイド—副咽頭間隙腫瘍.耳喉頭頸86:296-301,2014
2)Olsen KD:Tumors and surgery of the parapharyngeal space. Laryngoscope 104(5 Pt 2 Suppl 63):1-28, 1994
3)Linkov G, et al:First Bite Syndrome—Incidence, Risk Factors, Treatment, and Outcomes. Laryngoscope 122:1773-1778, 2012
4)三浦弘規・他:顔面神経・下顎骨を保存する側頭下窩・中頭蓋底へのアプローチ.頭頸部癌34:265-269,2008
掲載誌情報