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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科87巻6号

2015年05月発行

特集 注意すべき真菌症診療の落とし穴

≪部位別:真菌症診療の実際≫

咽喉頭

著者: 香取幸夫1

所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科神経・感覚器病態学講座耳鼻咽喉・頭頸部外科学

ページ範囲:P.406 - P.408

文献概要

POINT

●口腔咽頭には真菌が常在菌として存在しており,健常者で病原性を示すことは稀である。

●全身的に免疫力の低下や,局所的に分泌液減少や粘膜免疫の低下があると咽頭真菌症を発症しやすい。

●典型例では,咽頭や喉頭の粘膜に白色の隆起性病変や偽膜を伴う潰瘍状病変が認められる。

●病理組織検査でみられる咽頭粘膜内への菌糸の侵入と増殖の所見が確定診断に有用である。

●治療として1〜2週間,抗真菌薬をのどの奥でうがいしたあとに嚥下することが勧められている。

参考文献

1)前崎繁文・他:各種臨床における真菌分離状況.日医真菌会誌33:497-504,1992
2)西川 仁・他:喉頭の変形と嗄声症状を残した幼児喉頭カンジダ症の1例.日気食会報63:269-275,2012
3)江上徹也・他:耳鼻咽喉科疾患としての真菌症.真菌誌44:277-283,2003
4)河村陽二郎・他:抗真菌薬の変更により改善した喉頭真菌症の1例.昭和学士会誌74:91-95,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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