文献詳細
原著
顔面神経麻痺で発症した小児横紋筋肉腫の1例
著者: 宮下武憲1 米崎雅史2 近藤園子3 小谷野薫3 小西行彦3 稲本隆平1 大崎康宏4 星川広史1 岩瀬孝志3 岡田仁3 日下隆3 森望1
所属機関: 1香川大学医学部耳鼻咽喉科 2内海病院耳鼻咽喉科 3香川大学医学部小児科 4吹田市民病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.431 - P.436
文献概要
顔面神経麻痺を初発症状とする鼓室に進展した悪性腫瘍では,炎症との鑑別が重要であり,鼓室病変の生検が必要である。稀ではあるが,小児顔面神経麻痺では,横紋筋肉腫などの悪性腫瘍の中耳進展による顔面神経麻痺の可能性も念頭におく必要がある。今回われわれは,顔面神経麻痺で発症し,中耳から内頸動脈周囲,そして上咽頭へ大きく進展する横紋筋肉腫症例を経験し,手術・放射線化学療法にて良好な経過であったので,文献的考察を含めて報告する。
参考文献
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