文献詳細
特集① 外来で要注意!アレルギー周辺疾患
文献概要
POINT
●全身アレルギー(アナフィラキシー)の一部分症である急性喉頭アレルギーは,急激な喉頭粘膜浮腫による呼吸困難あるいは窒息の危険回避のため速やかな対応が要求される。
●慢性喉頭アレルギーは季節性と通年性に分類され,それぞれに診断基準が示されており,ともに抗ヒスタミン薬が有効である。
●通年性喉頭アレルギーは咽喉頭異常感症や慢性咳嗽の原因疾患の1つとなる。
●通年性喉頭アレルギーの咳は,咳喘息,胃食道逆流症,薬剤誘発性咳嗽,心因性咳嗽,後鼻漏症候群,好酸球性気管支炎など鑑別すべき類似疾患が多い。
●通年性喉頭アレルギーは耳鼻咽喉科医にとって下気道の重篤な疾患(肺癌,肺結核,肺線維症など)の除外が重要である。
●全身アレルギー(アナフィラキシー)の一部分症である急性喉頭アレルギーは,急激な喉頭粘膜浮腫による呼吸困難あるいは窒息の危険回避のため速やかな対応が要求される。
●慢性喉頭アレルギーは季節性と通年性に分類され,それぞれに診断基準が示されており,ともに抗ヒスタミン薬が有効である。
●通年性喉頭アレルギーは咽喉頭異常感症や慢性咳嗽の原因疾患の1つとなる。
●通年性喉頭アレルギーの咳は,咳喘息,胃食道逆流症,薬剤誘発性咳嗽,心因性咳嗽,後鼻漏症候群,好酸球性気管支炎など鑑別すべき類似疾患が多い。
●通年性喉頭アレルギーは耳鼻咽喉科医にとって下気道の重篤な疾患(肺癌,肺結核,肺線維症など)の除外が重要である。
参考文献
1)Pang LG:Allergy of the larynx, trachea, and bronchial tree. Otolaryngol Clin North Am 7:719-734, 1974
2)内藤健晴:喉頭アレルギー(laryngeal allergy).慢性咳嗽の診断と治療に関する指針(2005年度版),監修:藤村政樹.前田書店,金沢,2006,pp16-21
3)日本アレルギー学会監修,Anaphylaxis対策特別委員会編集:アナフィラキシーガイドライン.メディカルレビュー,東京,2014
4)内藤健晴:CQ喉頭アレルギーの治療効果のエビデンスは.咳嗽に関するガイドライン第2版,日本呼吸器学会,東京,2012,pp57-58
5)内藤健晴:咽喉頭異常感症.耳喉頭頸84:289-292,2012
6)内藤健晴:喉頭アレルギー.アレルギー59:671-675,2010
7)清水秀康:慢性咳嗽の原因疾患の頻度とその臨床像に関する研究.藤田医学会誌学位論文集2008.2008,pp283-297
8)内藤健晴・他:厳格に喉頭アレルギーと診断した症例に対する塩酸セチリジンの有効性.耳鼻免疫アレルギー24:25-29,2006
9)伊藤周史・他:塩酸フェキソフェナジンのスギ花粉症に対する野外比較試験による臨床効果の検討.鼻アレルギーフロンチィア5:80-85,2005
10)村嶋智明:慢性型喉頭アレルギー患者の喉頭および気管・気管支粘膜における肥満細胞,好酸球,TRPV1の組織学的研究.藤田医学会誌学位論文集2014.2014,pp199-219
11)内藤健晴:喉頭アレルギーのエアロゾル療法.耳鼻展47(補1):33-37,2004
12)内藤健晴・他:喉頭アレルギーが疑われた原因不明の慢性咳嗽症例.喉頭25:15-19,2013
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