耳鼻咽喉科・頭頸部外科87巻9号

2015年08月発行

特集① 外来で要注意！アレルギー周辺疾患

金属アレルギー

著者： 関東裕美¹

所属機関： ¹東邦大学医療センター大森病院皮膚科

ページ範囲：P.684 - P.690

文献概要

POINT

●金属製品による接触皮膚炎と生体内金属による全身型金属アレルギーがある。

●経皮感作の診断にはパッチテストが有用で，全身型金属アレルギーでは経皮感作が成立していない症例もあるので，その診断は食事負荷テストが有用である。

●高齢者は経皮感作，経口・経粘膜感作が成立する機会が多いので，気付かぬうちに金属アレルギーが成立していることがある。

参考文献

1）細木真紀・他：ニッケル含有ピアスによる金属アレルギー発症の危険性について．Environ Dermatol Cutan Allergol 8：12-20，2014

2）戸倉新樹：アトピー性皮膚炎の病態（内因性vs外因性）．Derma 224：9-17，2014

3）東口高志：栄養管理における亜鉛の有用性．治療91：18-24，2009

4）川村龍吉：腸性肢端皮膚炎の発症メカニズム．臨皮67：35-39，2013

5）花田勝美・他：金属代謝異常症・ビタミン欠乏症．日皮会誌117：1941-1947，2007

6）足立厚子・他：全身型金属アレルギー，食事制限の有効性について．臨皮46：883-889，1992

7）鈴木加余子・他：ジャパニーズスタンダードアレルゲン（1994）の2005年度〜2007年度陽性率とジャパニーズスタンダードアレルゲン（2008）の2009年度陽性率．J Environ Dermatol Cutan Allergol 6：67-84，2012

8）大澤亨子・他：歯科金属除去と金属制限食により軽快した汎発性湿疹の1例．皮膚42：39-43，2000

9）各務美智子・他：難治性アトピー性皮膚炎を来した全身型金属アレルギーの1例．小児科臨床56：363-367，2003

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