文献詳細
特集② 今また結核を見直す
文献概要
Point
●2013年の結核罹患率は人口10万対16.1と欧米先進国の数倍であり,依然として結核中まん延国といわれている。
●結核患者の高齢化が著明であり,70歳以上の患者が57%,80歳以上の患者が36%を占め,80歳以上の罹患率は79.5と高い。
●最近の結核発病は,喀痰塗抹結核患者と接触した既感染者,免疫抑制宿主,健康管理の機会に恵まれない者などの,ハイリスク集団に集中する傾向がある。
●最近の結核集団感染事例は事業所が最も多く,次いで家族・友人,医療機関など,学校の順である。
●新規発生結核患者に占める外国人の割合は20代で特に顕著である。国籍では中国,フィリピン,韓国・北朝鮮の順であり,治療中断や薬剤耐性など,問題点が多い。
●今後,結核病床の確保,および結核診療にあたる医師の確保は重要な課題である。
●2013年の結核罹患率は人口10万対16.1と欧米先進国の数倍であり,依然として結核中まん延国といわれている。
●結核患者の高齢化が著明であり,70歳以上の患者が57%,80歳以上の患者が36%を占め,80歳以上の罹患率は79.5と高い。
●最近の結核発病は,喀痰塗抹結核患者と接触した既感染者,免疫抑制宿主,健康管理の機会に恵まれない者などの,ハイリスク集団に集中する傾向がある。
●最近の結核集団感染事例は事業所が最も多く,次いで家族・友人,医療機関など,学校の順である。
●新規発生結核患者に占める外国人の割合は20代で特に顕著である。国籍では中国,フィリピン,韓国・北朝鮮の順であり,治療中断や薬剤耐性など,問題点が多い。
●今後,結核病床の確保,および結核診療にあたる医師の確保は重要な課題である。
参考文献
1)WHO:Global tuberculosis control:WHO report 2014, WHO/HTM/TB/2014.08. Geneva. 2014
2)結核予防会編:結核の統計2014.公益財団法人結核予防会.東京,2014
3)近藤有好・他:老健施設における結核の外来性再感染と思われる集団発生について.結核77:401-408,2002
4)永井英明:免疫不全と結核.医療者のための結核の知識第4版,医学書院,東京,2013,pp141-147
5)ATS/CDC:Targeted tuberculin testing and treatment of latent tuberculosis infection. Am J Respir Crit Care Med 161:S221-247, 2000
6)日本結核病学会予防委員会・有限責任中間法人日本リウマチ学会:さらに積極的な化学予防の実施について.結核79:747-748,2004
7)厚生労働省健康局結核感染症課長:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第12条第1項及び第14条第2項に基づく届出の基準等の一部改正について.健感発0607001号,平成19年6月7日
8)厚生労働省健康局長:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則の一部及び結核医療の基準の全部改正について.健発第0123005号,平成21年1月23日
9)日本結核病学会擁護委員会編:新しい結核用語辞典.南江堂,東京,2008,p62
10)結核予防会編:結核の統計2013.公益財団法人結核予防会.東京,2013
11)厚生労働省健康局結核感染症課長通知:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律における結核患者の入院及び就業制限の取り扱いについて.健感発第0907001号,1001001号,平成19年10月1日
掲載誌情報