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特集② 今また結核を見直す
頸部リンパ節結核
著者: 黒野祐一1
所属機関: 1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学
ページ範囲:P.742 - P.747
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●頸部リンパ節結核は胸膜炎に次いで多い肺外結核である。
●病期により初期腫脹型,潰瘍瘻孔型,硬化型に分類される。
●画像検査で内部不均一な所見がある場合は浸潤型や膿瘍型の頸部リンパ節結核を疑う。
●リンパ節穿刺吸引検査は結核菌の検出とともに病理組織学的検査が可能である。
●初期腫脹型や細胞診で肉芽腫性病変が疑われる症例では開放リンパ節生検を行う。
●頸部リンパ節結核は胸膜炎に次いで多い肺外結核である。
●病期により初期腫脹型,潰瘍瘻孔型,硬化型に分類される。
●画像検査で内部不均一な所見がある場合は浸潤型や膿瘍型の頸部リンパ節結核を疑う。
●リンパ節穿刺吸引検査は結核菌の検出とともに病理組織学的検査が可能である。
●初期腫脹型や細胞診で肉芽腫性病変が疑われる症例では開放リンパ節生検を行う。
参考文献
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