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特集 小児の中耳炎を究める ≪小児の中耳炎の診断と治療≫
反復性中耳炎
著者: 丸山裕美子1
所属機関: 1黒部市立黒部市民病院耳鼻いんこう科
ページ範囲:P.34 - P.39
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●反復性中耳炎の症例の大多数が免疫能発育途上の2歳未満児である。
●小児の成長とともに急性中耳炎は反復しにくくなるため,この時期をいかに乗り切るかの対策が重要となる。
●診療ガイドラインや肺炎球菌ワクチンの普及,新規抗菌薬の開発などが進むなかでも反復性中耳炎症例はゼロにはならない。次世代を見据えた感染症対策が必要と考える。
●当院においては反復性中耳炎症例の85%を保存的加療と鼓膜切開術で対応していた。
●十全大補湯併用を含めた当院における診療の実際を紹介する。
●反復性中耳炎の症例の大多数が免疫能発育途上の2歳未満児である。
●小児の成長とともに急性中耳炎は反復しにくくなるため,この時期をいかに乗り切るかの対策が重要となる。
●診療ガイドラインや肺炎球菌ワクチンの普及,新規抗菌薬の開発などが進むなかでも反復性中耳炎症例はゼロにはならない。次世代を見据えた感染症対策が必要と考える。
●当院においては反復性中耳炎症例の85%を保存的加療と鼓膜切開術で対応していた。
●十全大補湯併用を含めた当院における診療の実際を紹介する。
参考文献
1)日本耳科学会,日本小児耳鼻咽喉科学会,日本耳鼻咽喉科感染症・エアロゾル学会:反復性中耳炎の診療についての提案.小児急性中耳炎診療ガイドライン(2013年版).金原出版,東京,2013,pp11-15
2)仲野敦子・他:入院加療を要した急性中耳炎難治症例の検討—2007年から2014年.日本耳鼻咽喉科感染症・エアロゾル学会会誌3:91-95,2015
3)吉崎智一:小児反復性中耳炎に対する十全大補湯の有用性に関する多施設共同非盲検ランダム化比較試験(H21-臨床研究-一般007)に関する研究.厚生労働科学研究費補助金・医療技術実用化総合研究事業.平成21年度〜23年度総合研究報告書.2012
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5)厚生労働省,統計情報・白書,各種統計調査,厚生労働統計一覧,人口動態調査,http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html
6)日本耳科学会,日本小児耳鼻咽喉科学会,日本耳鼻咽喉科感染症研究会:小児急性中耳炎診療ガイドライン.小児耳鼻27:71-107,2006
7)宇野芳史:小児上気道感染症患児の鼻咽腔から検出された肺炎球菌の薬剤感受性の変化.小児耳鼻30:232-247,2009
8)日本耳科学会,日本小児耳鼻咽喉科学会,日本耳鼻咽喉科感染症・エアロゾル学会:本邦における小児急性中耳炎症例からの検出菌と抗菌活性.小児急性中耳炎診療ガイドライン(2013年版).金原出版,東京,2013,pp15-27
9)Chiba N, et al:Changes in capsule and drug resistance of Pneumococci after introduction of PCV7, Japan, 2010-2013. Emerg Infect Dis 20:1132-1139, 2014
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11)藤澤知雄:小児科医が知っておきたい境界領域疾患—肛門周囲膿瘍.小児内科42:861-863,2010
12)Maruyama Y, et al:Effects of Japanese herbal medicine, Juzen-taiho-to, in otitis-prone children—a preliminary study. Acta Otolaryngol 129:14-18, 2009
掲載誌情報