icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科88巻1号

2016年01月発行

文献概要

原著

茎状突起過長症の手術治療

著者: 真栄田裕行1 親川仁貴1 鈴木幹男1

所属機関: 1琉球大学大学院医学研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座

ページ範囲:P.57 - P.60

文献購入ページに移動
はじめに

 茎状突起過長症は,変形した茎状突起により舌咽神経や頸動脈周囲の交感神経叢が過度の刺激を受け,その結果,頭頸部や顔面に種々の不快な症状が出現する病態をいう。茎状突起過長症に関するポイントは,①正確な診断,②安全な手術手技,③症状の消失もしくは緩和の達成に集約される。診断については画像検査の発達によりほぼ正確な診断が可能になったが,症状と画像所見が乖離している場合もあるので注意を要する。また安全で有効な手術法を選択することはいうまでもないが,治療が症状の緩和に必ずしも繋がらないケースもみられるため,治療前の入念な説明が不可欠である。以上の点を考慮しつつ自験例を供覧する。

参考文献

1)Ennis LM, et al:Dental roentogenology, 6th ed. Lea and Febiger, Philadelphia, 1967, pp352-354
2)Eagle WW:Symptomatic elongated styloid process. Report of two cases of styloid process-carotid artery syndrome with operation. Arch Otolaryng 49:490-503, 1949
3)Grossman JR, et al:The styloid stylohyoid syndrome. J Oral Surg 35:555-560, 1977
4)Correll RW, et al:Mineralization of the styloid-stylomandibular ligament complex. Oral Surg 48:286-291, 1979
5)井手口栄二・他:茎状突起過長症の1例.九州歯会誌45:545-548,1991
6)三上豊・他:茎状突起過長症の1症例.日口外誌35:684-688,1989
7)河野もと子・他:当科における過長茎状突起症例の検討.口咽科5:137-141,1993
8)古内一郎・他:咽喉頭部異常感症の局所的要因—(その2)過長茎状突起症.耳展21:295-301,1978
9)奈良四郎:異常茎状突起の臨床的X線学的研究.日耳鼻61:1286-1301,1958
10)東森秀年・他:茎状突起過長症の2症例.広大歯誌24:330-335,1992

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?