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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科88巻4号

2016年04月発行

文献概要

特集 嚥下障害の完全マスター

嚥下障害の外科的アプローチ—誤嚥防止術—いま医療現場で求められる役割と術式

著者: 鹿野真人1

所属機関: 1大原綜合病院耳鼻咽喉科・頭頸部顔面外科

ページ範囲:P.304 - P.311

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POINT

●高齢化と胃瘻普及のなかで誤嚥防止術は従来の位置づけを越える重要な役割を担うことができる治療法として,新たな認識が求められている。

●高齢者の誤嚥防止術の適応は経口摂取への強い希望,在宅介護の継続や施設入所・継続の希望をも十分に考慮して,本人・家族の同意のもと決定すべきである。

●高齢者に対する誤嚥防止術に求められる条件は,低侵襲,どんな頸部の状態でも施行可能,嚥下に有利な術式,安全で負担の少ない気道管理ができることである。

●新しい種々の術式の特徴として,手術操作範囲の縮小による低侵襲,輪状軟骨の鉗除や輪状咽頭筋の切断による嚥下改善,輪状軟骨鉗除による気管カニューレフリーが挙げられる。

●医療現場での期待に対して,安全で効果の高い新しい術式を耳鼻咽喉科医の多くがマスターし,さらに誤嚥防止術の施行できる施設が増えることが求められている。

参考文献

1)日本耳鼻咽喉科学会編:嚥下障害診療ガイドライン(2012年版)耳鼻咽喉科外来における対応.金原出版,東京,2012
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3)Montgomery WW:Surgery to prevent aspiration. Arch Otolaryngol 101:679-682, 1975
4)香取幸夫・他:重度誤嚥に対する喉頭中央部切除術を施行した2症例.嚥下医学1:184-190,2012
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13)那須 隆・他:声門閉鎖術を施行した超重度心身障害児の5例の検討.喉頭24:116-119,2012
14)石永 一・他:誤嚥防止術を行った重症心身障害児・者の6例.日気食会報65:330-333,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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