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雑誌目次

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科88巻5号

2016年04月発行

雑誌目次

増刊号 耳鼻咽喉科処方マニュアル

ページ範囲:P.1 - P.1

1.主な薬剤の種類と使い方

ページ範囲:P.7 - P.7

抗菌薬・抗真菌薬・抗ウイルス薬の種類と使い方

著者: 鈴木正志 ,   門脇嘉宣

ページ範囲:P.8 - P.12

はじめに

 耳鼻咽喉科医が扱う耳・鼻・口腔・咽喉頭は,最も多く病原微生物に曝露される領域の1つである。われわれは種々の病原微生物感染症に日常診療で遭遇するため,時代とともに変化する治療薬の使い方や注意点に精通しておく必要がある。ここでは抗菌薬・抗真菌薬・抗ウイルス薬の種類と使い方について,近年の傾向も踏まえて概説する。

消炎・消炎鎮痛薬の種類と使い方

著者: 西野宏

ページ範囲:P.13 - P.16

 消炎鎮痛薬は発熱と疼痛の緩和目的に使用される。疼痛を生じる疾患を扱うことの多い日常診療で,汎用される薬剤である。各薬剤に大きな差異を認めないが,知っておくべきポイントがいくつか存在する。ここではそのポイントを簡潔に説明する。消炎鎮痛薬の分類は表1に示すとおりとなる。表1では代表的な薬剤の商品名の記載にとどめた。よって,すべてを記載しているわけではなく,詳細は各自確認していただきたい。

副腎皮質ステロイド・アレルギー治療薬の種類と使い方

著者: 飯沼智久 ,   岡本美孝

ページ範囲:P.17 - P.21

はじめに

 ステロイド薬は強力な抗炎症効果を持つ薬剤であり,臨床では多分野にわたり頻回に使用される薬剤である。その反面,副作用が強く多彩であり,作用機序や投与法などの理解が重要となる薬剤である。そのほか,アレルギー治療薬としては抗ヒスタミン薬やロイコトリエン拮抗薬が広く使用され,また近年では舌下免疫療法が保険適応となり,スギ花粉症に対しての舌下液と通年性アレルギー性鼻炎に対してダニ舌下錠が使用できる。

向精神薬の種類と使い方

著者: 五島史行

ページ範囲:P.22 - P.27

はじめに

 向精神薬(psychotropic)とは,中枢神経系に作用し,生物の精神活動に何らかの影響を与える薬物の総称である。抗精神病薬(antipsychotic),抗うつ薬(antidepressant),気分安定薬(mood stabilizer),精神刺激薬(stimulant),抗不安薬(anxiolytic),睡眠薬(hypnotic)のことである。このなかで耳鼻咽喉科で処方される頻度が高いものとして,睡眠薬,抗不安薬,抗うつ薬が挙げられる。本来,これらの薬剤が必要となる疾患は,不安障害,うつ病などの精神疾患である。これらの疾患を耳鼻咽喉科で診断・治療することはなく,精神科医に紹介することが多い。耳鼻咽喉科での適応は,実際には耳鼻咽喉科心身症である。

 心身症とは「その発症や経過に心理社会的な因子が密接に関与し,器質的ないし機能的障害が認められる病態をいう。ただし,神経症やうつ病など,他の精神障害に伴う身体症状は除外する」(1991年,日本心身医学会)と定義されている1,2)。耳鼻咽喉科の心身症として代表的なものには,めまい3),咽喉頭異常感症,耳鳴,アレルギー性鼻炎,嗄声,心因性難聴,顎関節症が挙げられる。耳鼻咽喉科を受診する心身症の割合は決して少なくない。総合病院の耳鼻咽喉科での心身症の割合は22.7%で,特に咽喉頭異常感や耳鳴,めまいを主訴とする場合には心身症の割合が高かったと報告されている4)。この割合は他科と比較しても低いものではない5〜7)

 ストレスの増加する現代において,ますます心身症患者の割合は増加することが予想される。本稿では,耳鼻咽喉科で用いられることの多い向精神薬と処方の実際を概説する8)

頭頸部がん治療薬の種類と使い方

著者: 西村剛志 ,   折舘伸彦

ページ範囲:P.28 - P.34

はじめに

 頭頸部がん(その組織型の約90%は扁平上皮癌)の根治治療は手術または放射線治療(radiotherapy:RT)であり,化学療法は補助療法の位置づけではあるが,集学的治療の一環として積極的に使用されている1)。化学療法は進行例に対して,①放射線治療との併用で治癒・再発予防・臓器温存を目的として,②化学療法単独で喉頭温存を目的とした導入化学療法として,③再発・遠隔転移例に対する延命・症状緩和などを目的として行われる。化学療法単独での補助化学療法としての実施は,上咽頭がんの場合でのみエビデンスが示されている。

 本邦で頭頸部がんに対し保険承認されている抗悪性腫瘍薬には,白金製剤のシスプラチン(CDDP),カルボプラチン(CBDCA),ネダプラチン(CDGP),タキサン系製剤のドセタキセル(DTX),パクリタキセル(PTX),フッ化ピリミジン系製剤のフルオロウラシル(5-FU),テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(S-1),テガフール・ウラシル配合剤(UFT),テガフール(TGF),抗EGFR(epidermal growth factor receptor)抗体のセツキシマブ(Cmab)などが挙げられ,単剤もしくは多剤併用で投与される。

漢方薬の種類と使い方

著者: 齋藤晶 ,   宮川昌久

ページ範囲:P.35 - P.39

耳鼻咽喉科領域の漢方治療の変遷

 2010年の時点で日常的に漢方薬を処方している医師は86.3%に達している1)とされ,多くの耳鼻咽喉科医師も種々の疾患に投与していると想像する。以前は,古典を研究した書籍2)を執筆するような漢方に精通した少数の耳鼻咽喉科医のみが使用していたことに比べれば,驚くべきことである。漢方医学を系統的に学ぶ機会がなかった耳鼻咽喉科医にとって,漢方薬を処方することに対するハードルは高かったと想像する。このハードルが下がった理由は,保険適応の承認が得られたこと,優れた書籍の登場,エビデンスの集積などが考えられる。

2.上気道感染症・性感染症

ページ範囲:P.41 - P.41

かぜ症候群

著者: 金谷洋明 ,   春名眞一

ページ範囲:P.42 - P.44

処方のPoint

・かぜ症候群は自然寛解する予後良好な疾患であり,身体の安静と水分・栄養補給が治療の基本である。最終的には宿主の免疫応答により治癒するものであり,薬物療法は対症療法としての位置づけとなる。

・発熱への対応は,患者の症状や生活習慣を考慮して適切に行う。ウイルス感染に対して発熱は重要な生体反応であることを認識し,過度な解熱薬の使用は控える。

インフルエンザ

著者: 増田佐和子

ページ範囲:P.45 - P.47

処方のPoint

・ノイラミニダーゼ阻害薬の投与は,発症後できるだけ早期,すなわち48時間以内に開始し,用量と服薬期間を遵守する。

・患者の重症度から薬剤を選択する。

・解熱鎮痛薬を併用する場合はアセトアミノフェンを用いる。

伝染性単核球症

著者: 工田昌也

ページ範囲:P.48 - P.50

処方のPoint

・基本的な治療は対症療法である。

・細菌の二次感染による扁桃炎や扁桃周囲炎などの発症がみられたときに,ペニシリン系およびセフェム系以外の抗菌薬の投与を検討する。

・上気道狭窄,溶血性貧血,特発性血小板減少症などの合併症がみられた場合は,ステロイド投与を検討する。

結核

著者: 児玉悟

ページ範囲:P.51 - P.54

処方のPoint

・結核の薬物療法(化学療法)は,作用機序の異なる複数の抗結核薬の同時併用による6〜9か月間の長期治療を原則とする。

・治療開始後の2か月間はリファンピシン,イソニアジド,ピラジナミドの3剤併用治療を基本に,続く継続治療期間はリファンピシンとイソニアジドの2剤併用を基本とする。

・抗結核薬の投与は原則として1日1回とする。

非定型抗酸菌症

著者: 角田真弓 ,   大石直樹

ページ範囲:P.55 - P.57

処方のPoint

・多剤併用療法が基本であり,耐性化を防ぐため単剤による治療を行ってはならない。

・1年以上の長期にわたる投薬が必要であり,副作用への対応を含め,より経験のある感染症専門医との連携が望ましい。

放線菌症

著者: 松延毅

ページ範囲:P.58 - P.60

処方のPoint

・ペニシリン系抗菌薬が有効であり,保存的治療の第一選択薬となる。

・抗生物質の組織移行が悪く再燃することも多いため,大量かつ長期投与が必要となる。

・ペニシリンアレルギーを有する場合では,クリンダマイシン,テトラサイクリン,レボフロキサシン,クラリスロマイシンなどが有用とされる。急性型には,ペネム系抗菌薬も有用とされる。

・細菌学的に放線菌を証明することは容易ではない。嫌気性菌であることや先に抗菌薬が使用されていることが多く,培養検出率は約20%と低い。

マイコプラズマ肺炎

著者: 三輪徹 ,   蓑田涼生

ページ範囲:P.61 - P.64

処方のPoint

・マイコプラズマは細胞壁を持たないので,セフェム系などの細胞壁合成阻害薬は無効であり,マクロライド系抗菌薬を第一選択薬とする。

・マクロライド耐性マイコプラズマ肺炎を疑う場合には,テトラサイクリン系薬剤またはニューキノロン系薬剤の投与を検討する。

・肺炎に併発する頭頸部領域の神経症状に関しては,抗菌薬とステロイド投与を検討する。

梅毒

著者: 久保和彦 ,   中島寅彦

ページ範囲:P.65 - P.67

処方のPoint

・『性感染症診断・治療ガイドライン—2011年度版』に沿って,治療法を決定する。

・第一選択は耐性のないペニシリンである。

・内耳梅毒の治療には,口腔・咽頭梅毒よりも高用量を必要とする。

・カルジオリピンを抗原とする検査法で定期的にチェックしながら,しっかりと治療を継続する。

カンジダ症

著者: 南修司郎

ページ範囲:P.68 - P.70

処方のPoint

・頭頸部領域のカンジダ症は,表在性であることが多いため,局所治療が主体となる。

・局所療法でコントロールできない場合に限り,抗真菌薬の内服治療を行う。

・臨床診断で早期治療に踏み出すことにより,重症化・難治化を防ぐことができる。

HIV感染症

著者: 留守卓也

ページ範囲:P.71 - P.73

処方のPoint

・3剤以上のART(抗レトロウイルス療法)が基本である。

・100%の服薬を目指す。服薬不良により耐性ウイルス出現をまねく。

・医療費助成制度の活用などを考慮し,専門家による投薬が原則である。

クラミジア

著者: 橋口一弘

ページ範囲:P.74 - P.76

処方のPoint

・ペニシリン系やセフェム系抗菌薬は効果がない。

・マクロライド系またはニューキノロン系・テトラサイクリン系抗菌薬を選択する。

・咽頭感染症の治療では,泌尿・生殖器感染症の治療日数よりも長めの治療が必要である。

・内服終了後は,菌が陰性化したことを確認することが重要である。

・確実に内服していることを確認する。

・性感染症であることを念頭に,可能であればパートナーの治療も積極的に行う。

3.耳・鼻・喉の感染症/炎症

ページ範囲:P.77 - P.77

《外耳》

外耳道炎

著者: 増田正次

ページ範囲:P.78 - P.80

処方のPoint

・点耳薬は,ホスミシン®,ベストロン®,タリビット®から重症度に合わせて処方する。肉芽形成,滲出物,著明な腫脹を認めた場合は,リンデロン®点耳液の併用を考慮する。

・鎮痛薬は,カロナール®,ロキソニン®を痛みの程度や併用薬に留意して処方する。

・炎症所見が外耳道の外に進展している場合,重症の場合は,経口抗菌薬を併用する。

外耳道湿疹

著者: 水上真美子

ページ範囲:P.81 - P.83

処方のPoint

・副腎皮質ステロイド含有軟膏を中心とする外用薬による局所薬物療法を行う。

・第二世代抗ヒスタミン薬 フェキソフェナジン塩酸塩(アレグラ®錠)を用いる。

・原因が明らかな場合は,原因を除去する。

外耳道真菌症

著者: 新鍋晶浩

ページ範囲:P.84 - P.87

処方のPoint

・外用抗真菌薬が有用であるが,外耳道の清掃後でなければ効果は乏しい(局所処置が治療の基本)。

・経過中に鼓膜穿孔が生じる可能性があり,自宅での綿棒処置はなるべく控える。

・頻回の処置でも改善しない難治例では,内服の抗真菌薬を処方する。

悪性外耳道炎

著者: 坂口博史

ページ範囲:P.88 - P.90

処方のPoint

・緑膿菌,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)など起炎菌に応じた抗菌薬を長期投与する。

・点滴治療後に経口ニューキノロン系抗菌薬に切り替えて治療を継続する。

《中耳》

急性中耳炎

著者: 泰地秀信

ページ範囲:P.91 - P.95

処方のPoint

・急性中耳炎は薬剤耐性菌の増加による難治化および遷延・反復が問題になっており,エンピリックな初期治療薬として抗菌スペクトルの広い抗菌薬が選択されがちである。しかし,高用量のアモキシシリンはペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)にも感受性があり,ほとんどの急性中耳炎に有効である。

・わが国のアモキシシリンの標準使用量は少ないのでペニシリンは弱いと思われがちであるが,実際にはペニシリンは強い抗菌作用を持つ。

・抗菌薬による治療を行うのであれば十分量をしっかり投与すること(高用量短期間投与)が原則である。

急性乳様突起炎

著者: 工藤典代

ページ範囲:P.96 - P.97

処方のPoint

・ペニシリン系抗菌薬とカルバペネム系抗菌薬の薬物動態の特徴は,時間依存性殺菌作用と短い持続効果である。MIC(最小発育阻止濃度)を超えた状態を長く保たせるためには,抗菌薬の投与量を十分にし,回数を分けて投与すべきである。投与回数は1日に3回または4回とする。

・抗菌薬投与前に,耳漏を,耳漏が採取できない場合は鼻咽腔ぬぐい液や鼻汁を培養に提出する。

・静脈内注射のための静脈路を確保する際,採血(血液培養も含める)を同時に行う。

滲出性中耳炎

著者: 伊藤真人

ページ範囲:P.98 - P.101

処方のPoint

・周辺器官の感染・炎症を合併していないときには,漫然とした抗菌薬の投与は行うべきではない。

・小児滲出性中耳炎の患児が,急性中耳炎や鼻副鼻腔炎,アレルギー性鼻炎などの周辺器官の感染・炎症を合併しているときには,それらに対する適切な保存治療を行うべきである。

・発症から3か月以上改善しない滲出性中耳炎症例では,鼓膜換気チューブ留置術の適応を検討すべきである。

慢性中耳炎

著者: 山本裕

ページ範囲:P.102 - P.104

処方のPoint

・点耳薬の処方に際しては,適切な使用法を指導することがきわめて重要となる。

・抗菌薬感受性検査を含めた細菌培養検査を必ず施行する。

・治療効果が低い場合は漫然とした治療を続けず,通常の細菌感染以外の別な病態の存在を念頭に置く。

《内耳》

ウイルス性内耳炎・化膿性内耳炎

著者: 木村優介 ,   大島猛史

ページ範囲:P.105 - P.108

処方のPoint

・副腎皮質ステロイドを投与する場合は基礎疾患を確認し,副作用に留意する。全身投与のほかに鼓室内投与も考慮される。

・起炎菌が同定されるまでは,広域なスペクトルを有する抗菌薬の全身投与を行う。ペニシリン系あるいはセフェム系抗菌薬が無効な場合には,カルバペネム系抗菌薬の点滴静注を行う。

髄膜炎

著者: 中川尚志

ページ範囲:P.109 - P.110

処方のPoint

・起炎菌が同定されていない症例は,広い抗菌スペクトラムを持った抗菌薬で髄液移行のよいものを選択する。

・抗菌薬の投与の10〜20分前から同時に副腎皮質ステロイド薬を投与する。ただし,診療ガイドラインでは手術を行ったときには推奨されていない。

《鼻副鼻腔》

急性化膿性鼻副鼻腔炎

著者: 鴻信義

ページ範囲:P.111 - P.114

処方のPoint

・重症度を適切に判断し,それに応じて抗菌薬を選択する。

・ペニシリン系が第一選択だが,重症化にしたがい新経口セフェム系の高用量投与を,さらに成人ではレスピラトリーキノロン,小児では経口カルバペネムを選択する。

・耐性菌の検出が比較的多いことに留意する。また,新たな耐性菌を生じさせないよう注意する。

慢性鼻副鼻腔炎

著者: 池田勝久

ページ範囲:P.115 - P.118

処方のPoint

・術後の再発の徴候としてみられる嗅覚障害や“にかわ様”の黄土色の鼻漏にはプレドニゾロン®を内服頓用する。

・術後の再発の徴候である膿性鼻漏には,抗菌薬を服用する。

・再発鼻茸に細菌感染が合併した急性増悪時ではステロイド内服・点鼻の効果が減弱するので,抗菌薬を併用する。

鼻副鼻腔真菌症

著者: 加瀬康弘

ページ範囲:P.119 - P.121

処方のPoint

・抗真菌薬の投薬時には,副作用の出現に特に注意する。

・投薬終了後も再発が多いので,十分な経過観察が必要である。

《口腔・咽頭・唾液腺》

口内炎

著者: 寳地信介 ,   大久保淳一 ,   鈴木秀明

ページ範囲:P.122 - P.125

処方のPoint

・再発性アフタの治療は主として炎症を抑制する治療薬が中心で,最もよく使用される薬剤はステロイド外用薬である。ステロイド外用薬は粘膜の疼痛,自発痛を和らげ,上皮化と治癒を促進する。

・ヘルペス性口内炎の治療は抗ヘルペスウイルス薬の全身投与が基本となる。

・鵞口瘡(口腔カンジダ症)は,表在性カンジダ症に分類され,抗真菌薬の外用局所療法が基本になる。

難治性口腔咽頭潰瘍

著者: 鈴木幹男 ,   山城拓也 ,   又吉宣

ページ範囲:P.126 - P.129

処方のPoint

・ステロイド薬を局所投与する場合は,口腔・歯牙を清掃したあとに塗布し,塗布後は30分以上飲食しないように指示する。長期連用によるカンジダ症などの口腔真菌症や細菌感染症には,注意が必要である。

・ステロイド薬の全身投与は,各種疾患の鑑別後に行い,副作用のモニターを行う。

・自己免疫疾患では,初発時にはっきりしなかった病像が次第に明らかになる場合があり,漫然と治療せず,適宜検査や必要な診察を行う。

・その他の薬剤として,消炎鎮痛薬,ビタミン薬を適宜使用する。漢方薬,コルヒチン,グルタチオン,セファランチン,ブロンカスマベルナなどをステロイド薬と併用する報告もある。

手足口病

著者: 仲野敦子

ページ範囲:P.130 - P.131

処方のPoint

・予後良好な疾患であり,特異的な治療法はなく必要に応じて対症療法を行う。

・発疹に副腎皮質ステロイド軟膏は使用しない。

ヘルパンギーナ

著者: 守本倫子

ページ範囲:P.132 - P.133

処方のPoint

・特異的な治療法がないため,対症療法が中心となる。

・経口摂取が不可能な場合は補液を行うことが重要である。

・新生児期の重症感染症には免疫グロブリン療法が有用とも考えられるが,エビデンスはない。

急性化膿性唾液腺炎・反復性唾液腺炎

著者: 山﨑一春 ,   石川和夫

ページ範囲:P.134 - P.136

処方のPoint

・小児では対症療法が中心となる。抗菌薬の使用は最低限とする。

・成人では原因菌が特定できないまま重篤化することもある。症状,所見に応じて抗菌薬を選択する。

急性咽頭炎

著者: 中田誠一

ページ範囲:P.137 - P.139

処方のPoint

・軽症例では抗菌薬は使用せず,原則的には非ステロイド系鎮痛薬(NSAIDs)による対症療法や咽頭処置,ネブライザー吸入で,まずは様子をみる。

・中等症の症例には,抗菌薬を投与する。アモキシシリン耐性菌やβラクタマーゼ産生菌の重複感染も考慮して,複合ペニシリン系抗菌薬やセフェム系抗菌薬も適応とする。コンプライアンスから考えて,アジシスロマイシン(2g単回投与)も適応と考えられる。

・重症例に対する経口抗菌薬には,レボフロキサシン(500mg・分1)やガレノキサシン(400mg・分1)などのニューキノロン系抗菌薬やセフテラム(300mg・分3)やセフカペン(300〜450mg・分3)などの経口第三世代セフェム系抗菌薬が候補として挙げられる。

《扁桃・喉頭》

扁桃炎・扁桃周囲膿瘍

著者: 黒野祐一

ページ範囲:P.140 - P.143

処方のPoint

・軽症の扁桃炎では,抗菌薬の投与は必ずしも必要としない。

・化膿レンサ球菌による扁桃炎は,軽症例であっても抗菌薬を投与する。

・扁桃周囲膿瘍は嫌気性菌の関与が大きいため,これに奏効する薬剤を選択する。

急性喉頭炎

著者: 齋藤康一郎

ページ範囲:P.144 - P.146

処方のPoint

・抗ウイルス薬以外のほとんどの薬物投与は対症療法であると心して治療にあたる。

・発熱や咽頭痛の有無,喀痰の性状,胃食道逆流の症状や所見に配慮する。

・広域の新しい抗菌薬をむやみに処方しない。

急性喉頭蓋炎・急性声門下喉頭炎

著者: 原浩貴

ページ範囲:P.147 - P.150

処方のPoint

・ともに呼吸困難を生ずる可能性のある疾患であり,入院後も気道確保を含めた呼吸管理について留意する。

・ステロイド投与に際しては,糖尿病やB型肝炎などの既往症に注意する必要がある。

《甲状腺》

急性化膿性甲状腺炎

著者: 大月直樹 ,   丹生健一

ページ範囲:P.151 - P.153

処方のPoint

・口腔内常在菌を対象とした抗菌薬の投与が必要である。

・嫌気性菌を含めた複数の起因菌を想定しておくことが重要である。

・膿汁の細菌培養により菌種に応じた薬剤へ変更する。

・膿瘍が形成され,保存的に改善が得られない場合には,切開排膿など外科的介入を考慮する。

亜急性甲状腺炎

著者: 星川広史

ページ範囲:P.154 - P.156

処方のPoint

・痛みのコントロールは,アセトアミノフェン,非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs),ステロイドなどを用いる。

・甲状腺ホルモンの増加で交感神経が刺激されて生じる症状を抑えるため,β遮断薬を用いる。抗甲状腺薬は無効であり,使用しない。

・甲状腺機能低下症状を呈する場合は甲状腺ホルモン製剤で補充し,数か月かけて正常化するのを確認する。

《頸部》

急性リンパ節炎

著者: 倉富勇一郎 ,   宮崎俊一

ページ範囲:P.157 - P.159

処方のPoint

・軽症例はペニシリン系経口抗菌薬(アモキシシリン)を第一選択とする。

・初期治療の効果をみながら,必要に応じ抗菌薬を変更していく。

・適切な抗菌薬の変更を可能とするためにも,可能な限り治療前に鼻咽頭ぬぐい液や膿を採取し,細菌培養検査を行っておくことが望ましい。

・膿の細菌培養では嫌気ポーターを用いるなど嫌気性培養にも留意する。

組織球性壊死性リンパ節炎

著者: 堤剛

ページ範囲:P.160 - P.161

処方のPoint

・数か月以内に自然軽快が望める疾患であり,不要な投薬は避けることを念頭に置く。

・自発痛・圧痛が強い症例が多く,非ステロイド系消炎鎮痛薬の投与は多くの症例で必要となる。

・遷延する症例ではステロイドを使用する。治療診断的に用いることもある。

深頸部膿瘍

著者: 志賀清人

ページ範囲:P.162 - P.164

処方のPoint

・起因菌が特定されていれば,それに感受性のある抗菌薬を用いるが,ほとんどの場合は特定前に治療を開始せざるをえない。そのため,予想される起因菌の多くをカバーできる薬剤,ブロードスペクトラムかつ嫌気性菌をカバーするものを選択することが重要となる。

4.アレルギー性疾患

ページ範囲:P.165 - P.165

鼻アレルギー

著者: 山口智 ,   松根彰志

ページ範囲:P.166 - P.173

処方のPoint

・病型(くしゃみ・鼻漏型,鼻閉型),重症度によって処方を使い分ける。基本的に,くしゃみ・鼻漏型には抗ヒスタミン薬,鼻閉型には抗ロイコトリエン薬,鼻噴霧用ステロイドなどが中心となる。充全型としての程度や重症度の上昇に伴い,複数の薬物を「複数の作用機転」を目的として処方することになる。

・通年性アレルギー性鼻炎では,症状の改善を認めても内服・点鼻をすぐには中止せず,症状の安定を待ってから徐々に減量していく。

・季節性アレルギー性鼻炎では,重症・最重症例には多剤の併用でなければ対応しきれない場合があるが,点鼻用血管収縮薬については,薬剤性鼻炎の出現の危険性から1〜2週間までに限っての使用とする。

・抗ヒスタミン薬は多種類存在するが,各薬剤には,中枢抑制や抗コリン作用などの副作用,禁忌・慎重投与と薬剤相互作用があり,それに留意して使用する。特に高齢者では,緑内障や前立腺肥大などを合併することが少なくない。そうした場合,抗ヒスタミン薬以外の薬剤の使用を考慮すべきである。

アレルギー性真菌性副鼻腔炎

著者: 初鹿恭介 ,   増山敬佑

ページ範囲:P.174 - P.176

処方のPoint

・術後にステロイド投与(全身・局所)を行う。全身投与の際は副作用に注意する。

・術後には生理食塩水による鼻洗浄を行う。

・抗真菌薬は現時点では有用性は低いと考えられている。

口腔アレルギー症候群

著者: 大久保公裕

ページ範囲:P.177 - P.179

処方のPoint

・抗ヒスタミン薬を処方する場合は,通常,症状出現時に頓用で使用させる。

・抗ロイコトリエン薬のエビデンスはない。

・花粉抗原に対するアレルゲン免疫療法の効果は症例ごとに異なる。

喉頭アレルギー

著者: 内藤健晴

ページ範囲:P.180 - P.182

処方のPoint

・診断基準に従い,まず抗ヒスタミン薬の有効性をみる。

・咳の難治例には抗ヒスタミン薬以外に種々の薬剤の組み合わせを試みるが,他方,咳喘息,喘息,肺がん,肺結核,マイコプラズマ肺炎,成人百日咳,喉頭がんなど見逃してはいけない鑑別疾患も含めて念頭に置く。

・咽喉頭異常感の難治例でも種々の薬剤の組み合わせを試みるが,喉頭がん,下咽頭がん,甲状腺がん,食道がん,喉頭結核など見逃してはいけない疾患の鑑別も念頭に置く。

・喉頭アレルギーは胃食道逆流症(GERD)を合併する場合があるので,GERDの治療薬を併用する。

5.免疫異常

ページ範囲:P.183 - P.183

自己免疫性内耳障害

著者: 柿木章伸

ページ範囲:P.184 - P.186

処方のPoint

・血液学的検査はステロイド投与前に行わないと自己免疫反応が陰性化することがある。

・ステロイドの維持療法が必要な症例では,副作用に注意する。

・シクロホスファミドには以下に示す重大な副作用があるので,インフォームドコンセントと長期経過観察が必要である。

  ①二次性悪性腫瘍の発生の可能性がある。

  ②男性および女性不妊の可能性があるため,生殖可能年齢の患者に使用する際には慎重に適応を考慮する必要がある。

  ③妊婦または妊娠している可能性のある女性には禁忌である。

  ④授乳婦に投与する場合には授乳を中止させる(乳汁中に分泌されることが報告されている)。

  ⑤低出生体重児,新生児,乳幼児,小児に対する安全性は確立していない。

  ⑥高齢者では生理機能が低下していることが多く,副作用が現れやすいので,用量ならびに投与間隔に留意する必要がある。

高安動脈炎

著者: 中岡良和

ページ範囲:P.187 - P.189

処方のPoint

・高安動脈炎は再発しやすいため,症状と所見を見ながら慎重にステロイドを漸減する。特に10mg/日以下での減量は,1か月あたり1mg/日以内の減量が望ましい。

・ステロイドの維持量としてプレドニゾロン5〜10mg/日をめざす。

・ステロイドと免疫抑制薬を併用する際,そして生物学的製剤を併用する際には,感染症の重症化がみられることがあるため,感染症には特に留意する。

シェーグレン症候群

著者: 川野利明 ,   鈴木正志

ページ範囲:P.190 - P.192

処方のPoint

・シェーグレン症候群の第一選択薬であるセビメリン,ピロカルピンは,同類のコリン作動薬と互いに増強作用を認め,抗コリン作用を持つ薬剤とは効果を打ち消す作用があるため,飲み合わせに注意する(ガスモチン®,ブスコパン®などの鎮痙薬,三環系抗うつ薬など)。また副作用として,吐き気,腹痛などの胃腸症状や発汗過多,頻尿などを認めることがあるため,効果が少ないときや副作用の多いときには薬剤を休止する必要がある。

・唾液分泌の刺激のため,レモン,梅干し,シュガーレスガムの使用も有効である。

IgG4関連疾患(ミクリッツ病/キュットナー腫瘍)

著者: 氷見徹夫 ,   高野賢一 ,   亀倉隆太 ,   阿部亜由美

ページ範囲:P.193 - P.195

処方のPoint

・臓器症状・障害があるときは,十分量のステロイド治療で寛解導入する。

・約半数はステロイドの減量・中止で再燃するため,数年間のステロイド維持量療法が必要となる。

・ステロイドの減量が困難な場合の治療法は,いまだ確立していない。

ベーチェット病

著者: 近藤昭男 ,   武田憲昭

ページ範囲:P.196 - P.198

処方のPoint

・皮膚粘膜病変は,局所外用ステロイド薬から治療を開始する。効果がない場合にはコルヒチンの内服に変更する。効果が乏しい場合には,プレドニゾロンを用いることもある。

・関節炎はコルヒチンから治療を開始する。効果が乏しい場合には,プレドニゾロンを用いることもある。プレドニゾロンは可能な限り2週間以内の投与を心がける。

上気道サルコイドーシス

著者: 脇坂尚宏 ,   吉崎智一

ページ範囲:P.199 - P.201

処方のPoint

・2/3の症例が自然寛解するため,投与する場合は適応を慎重に考慮して決める。

・ステロイドの投与は最小限にとどめる。鼻副鼻腔,咽頭・喉頭サルコイドーシスではステロイド局所投与(点鼻,局所注入)が第一選択である。

・ステロイド全身投与は,①急性サルコイドーシス,②高度の臓器障害を初診時から示し,日常生活に支障をきたす症例,③生命の予後が危ぶまれる症例,などが適応である。

・ステロイドの効果が少ない,あるいは減量時に悪化・再燃を繰り返す症例では,他の免疫抑制薬の単独またはステロイドの併用投与を考慮する。

多発血管炎性肉芽腫症(Wegener肉芽腫症)

著者: 岸部幹 ,   原渕保明

ページ範囲:P.202 - P.205

処方のPoint

・耳鼻咽喉科領域の肉芽腫性病変や浸潤潰瘍性病変を認めた場合,本疾患も考慮に入れながら積極的に診断を進め,治療し,全身型への移行を防ぐ。

・本邦では,厚生労働省研究班により,病型に応じた至適投与量や合併症を考慮したプロトコールが提唱されている(表)。

・ステロイド,免疫抑制薬を年単位で長期に投与する必要があるため,副作用の出現,日和見感染をモニタリングし,補助療法,支持療法も行う。

無痛性甲状腺炎

著者: 三宅成智 ,   北野博也

ページ範囲:P.206 - P.207

処方のPoint

・自然軽快する疾患であるため,安易にチアマゾール(メルカゾール®)やプロピルチオウラシル(チウラジール®)を投与しない。

・症状に応じてβブロッカーの投与を行うが,症状の変化や全身状態に留意し,適宜血液検査で甲状腺機能の測定を行い,参考とする。

・甲状腺機能低下があっても甲状腺機能の改善がみられることが多いので,適宜血液検査を行い,経過を確認する。

慢性甲状腺炎(橋本病)

著者: 川内秀之

ページ範囲:P.208 - P.209

処方のPoint

・FT3,FT4,TSHの血中のデータの推移を見ながら,チラーヂン®Sを投与する必要がある。

・受診時に甲状腺機能低下の症状の有無をよく問診する必要がある。

・高齢者や虚血性心疾患を有する患者には少量から投与することが肝要である。

6.好酸球関連疾患

ページ範囲:P.211 - P.211

好酸球性中耳炎

著者: 松原篤

ページ範囲:P.212 - P.214

処方のPoint

・内服薬は,作用機序の異なる薬剤を2〜3種類併用する。

・鼻症状が軽度でも鼻噴霧ステロイドは併用する。

・感音難聴進行時や血中好酸球数が著明に上昇(20%以上など)したときは,内服ステロイドを併用する。

好酸球性副鼻腔炎

著者: 小林正佳 ,   竹内万彦

ページ範囲:P.215 - P.217

処方のPoint

・生涯にわたって治療が必要な難治性疾患なので,ステロイドの副作用回避のために,ステロイド総使用量を可能な限り減らすことが望ましい。よって,過量にならず,かつ過小でもない必要最小限の量で臨床症状を適切にコントロールすることを目標とする。

線維素性唾液管炎

著者: 吉原俊雄

ページ範囲:P.218 - P.219

処方のPoint

・セレスタミン®の漫然とした長期投与は避けたい。

・ステロイドの局所注入の効果がみられた場合も,複数回の注入間隔が,施行ごとに延長していくことが望ましい。

・症例によって症状の重症度がかなり違うので,個別の対応が必要である。軽症のものは,症状が発現したときのみ頓用の内服をするだけで十分である。さらにマッサージで唾液の排出を促すことも有用である。中等〜重症例では瘙痒感や整容的に問題となるような腺腫脹と圧迫感がみられる。

軟部好酸球性肉芽腫症(木村病)

著者: 吉原俊雄

ページ範囲:P.220 - P.221

処方のPoint

・症例により重症度は異なることを踏まえて,非ステロイド系消炎鎮痛薬,抗アレルギー薬,ステロイドの選択や併用を決める。

・ステロイドを投与する場合は,合併症の有無,胃潰瘍などの予防に努める。

・ステロイドの減量や中止で再燃する例も多いことより,保存的加療でコントロール困難な例では減量切除を考慮する。

7.難聴・めまい

ページ範囲:P.223 - P.223

急性感音難聴・突発性難聴

著者: 吉田忠雄 ,   曾根三千彦

ページ範囲:P.224 - P.226

処方のPoint

・突発性難聴に対しては,副腎皮質ステロイド,循環改善薬,ビタミンB12,代謝賦活薬などが投与されることが多い。内耳の循環障害や炎症をターゲットとした治療を行う。

・ムンプス難聴は,現状では有効な治療がない。一側性の難聴が多いため,一側聾のある場合はムンプス感染以前にムンプスワクチンの接種を勧める。

・ハント症候群は,帯状疱疹ウイルスの再活性化によるものであり,抗ウイルス薬の適応である。

特発性両側性感音難聴・遺伝性難聴

著者: 工穣

ページ範囲:P.227 - P.228

処方のPoint

・特発性両側性感音難聴・遺伝性難聴の有効な治療法は確立していない。

・急性期にはステロイド剤を中心に血管拡張薬,ビタミンB12製剤,ニコチン酸などを処方することがあるが,効果は限定的である。

先天性サイトメガロウイルス感染症

著者: 小川洋

ページ範囲:P.229 - P.231

処方のPoint

・ガンシクロビル(GCV),バルガンシクロビル(VGCV)はいずれも先天性サイトメガロウイルス(CMV)感染症に対して保険適応が認められていない。十分なインフォームドコンセントを行い,承諾が得られたのちに使用すべきである。

・GCV,VGCVの投与の際には顆粒球減少,腎障害などの副作用発現に関して十分に注意を払う。

・尿,血液中のCMVウイルス量をモニターしながら薬剤の投与期間を判断する。

・聴力検査,眼底所見,発達評価,脳画像所見などにより治療効果を評価する。

前庭水管拡大症・ミトコンドリア病

著者: 鈴木伸嘉 ,   岩崎聡

ページ範囲:P.232 - P.234

処方のPoint

《前庭水管拡大症》

・急性期の難聴に対してステロイド,めまいに対して抗めまい薬による治療を行う。

《ミトコンドリア病》

・急性期の難聴に対する治療を行うが,アミノ酸糖体抗菌薬の投与によって急激に悪化した場合は回復は困難である。

・投与されていた抗菌薬のチェックと変更を行う。

良性発作性頭位めまい症

著者: 肥塚泉

ページ範囲:P.236 - P.237

処方のPoint

・急性期は注射薬が用いられることが多い。

・急性期症状が軽快あるいは消失したら内服薬は中止し,浮遊耳石置換法を施行する。

メニエール病

著者: 佐藤豪 ,   武田憲昭

ページ範囲:P.238 - P.241

処方のPoint

《めまい発作の急性期の治療》

・第一世代の抗ヒスタミン薬は,脳内のヒスタミン神経系を介した嘔吐反応を抑制する。

・急速に難聴が進行する場合や聴力変動が著しい場合は,ステロイドの投与を行う。

《めまい発作の再発予防》

・内リンパ水腫軽減のために,浸透圧利尿薬を投与するが,漫然と長期間投与しない。

前庭神経炎・蝸牛神経炎

著者: 將積日出夫

ページ範囲:P.242 - P.245

処方のPoint

《前庭神経炎》

・発作期:安静を保ち,抗めまい薬,内耳循環改善薬,制吐薬,抗不安薬などを使用する。嘔気・嘔吐を伴う場合には経口投与は困難なため,点滴治療を行う。

・慢性期:抗めまい薬,内耳循環改善薬,抗不安薬,ビタミン薬などの経口投与を行う。

《蝸牛神経炎(突発性難聴)》

 ステロイド薬,内耳循環改善薬,ビタミン薬の投与を行う。点滴治療および経口投与のいずれかを選択する。

外リンパ瘻

著者: 國弘幸伸

ページ範囲:P.246 - P.247

処方のPoint

・外リンパ瘻が疑われる場合には,投薬よりも生活指導が重要となる。鼻かみや排便時などに強く息まないこと,重い物を持たないこと,激しい運動をしないこと,などを指示する。飛行機への搭乗も避けるのが好ましい。

・難聴の増悪を防ぐために有効であることが立証されている薬物はない。

・軽度の浮動性めまいが持続する場合には,抗めまい薬を処方することがあるが,やはり有効性は立証されていない。

・回転性めまい発作が起きた場合には,安静が必要となる。水分摂取が困難であったり,嘔吐がある場合には補液を行う。抗めまい薬や制吐薬の投与も検討する。

脳脊髄液漏出症

著者: 國弘幸伸

ページ範囲:P.248 - P.249

処方のPoint

・本疾患に対しては,まず安静臥床と点滴治療を試みる必要がある。

・脳MRI,111In脳槽シンチグラフィ,CTミエログラフィ,MRミエログラフィなどによって脳脊髄液減少症と確定診断された場合には,上記の治療で効果がなければ,硬膜外自家血注入術を検討する。

・症状や経過から本疾患が強く疑われるが確定診断できない場合には,硬膜外生理食塩水注入術を行って症状が改善するかどうかを確認する。本治療で効果が認められた場合には,硬膜外自家血注入術を検討する。

・脳脊髄液減少症と確認され,硬膜外生理食塩水注入術や硬膜外自家血注入術を繰り返し行ったにもかかわらず効果がみられない場合,また症状が再発する場合には,人工髄液注入術を検討する。

・日常生活では,息まない,重い物を持たない,などといった外リンパ瘻とほぼ同じ生活指導を行う。また,飲水(1日1.5〜2L)を勧める。

耳鳴・聴覚過敏

著者: 柘植勇人

ページ範囲:P.250 - P.255

処方のPoint

・慢性耳鳴と聴覚過敏に対する薬物療法は,補助的治療であることを念頭に置く。

・薬物による睡眠障害の改善は,夜間の静寂を避ける音響療法とあわせて行うべきである。

・耳鳴に対する精神安定薬や睡眠薬は中枢での悪循環を絶つために有益であるが,治療の本質において阻害因子となりうる。したがって,治療が軌道にのったら漸減を心がける。

・プラセボ効果を期待した投薬はありうるものの,漫然とした投薬は控える。

8.麻痺・痛み・異常感

ページ範囲:P.257 - P.257

嗅覚障害

著者: 藤尾久美 ,   丹生健一

ページ範囲:P.258 - P.261

処方のPoint

・リンデロン®点鼻液を処方する場合は,副作用に留意し,使用後の含嗽を指導する。

・アレルギー性鼻炎では,入浴後の鼻の通りがよいときに点鼻するように指導する。

・感冒後や末梢神経性・中枢性の嗅覚障害は,長期にわたる治療で回復する症例があるため,改善傾向がみられる限りは処方を続ける。

味覚障害

著者: 任智美

ページ範囲:P.262 - P.264

処方のPoint

・亜鉛内服療法では血清鉄値・銅値が低値となることがあるので,定期的な採血は必要である。

・亜鉛内服療法は短期間での効果が期待できないので,長期的な療法となる。

・ポラプレジンク(プロマック®)(亜鉛量17mg/錠)は亜鉛含有胃潰瘍治療薬で味覚障害に対して保険適応はとれていないが,2011年に「医薬品の適応外使用に係る保険診療上の取り扱い」で味覚障害に対して保険審査上使用が認められた。

舌痛症

著者: 堀井新 ,   馬場洋徳 ,   高橋奈央

ページ範囲:P.265 - P.267

処方のPoint

・適応外使用ではあるが,二重盲検テストで舌痛症に対する効果が報告されているリボトリール® 0.5mgを投与する。副作用として,脱力感や眠気に注意する。

・問診票などで不安障害や抑うつの合併を疑う場合は,舌痛症の80%に有効との報告があるSSRIとしてパキシル® 20mgを投与する。投与初期の副作用として腹部膨満感が出現する可能性を説明する。

・局所の知覚異常に対して効果は一時的ではあるが,キシロカイン®ゼリーを処方する。

顎関節痛

著者: 杉崎正志

ページ範囲:P.268 - P.269

処方のPoint

・非ステロイド性潰瘍は発症頻度が高く,服用初期に多く発生するので,ガイドライン委員会の推奨する7日分以上の連続投与は避けること。

・顎関節症の関節痛や筋痛は運動時痛であり,安静時痛はきわめて少ない。すなわち,本疾患の疼痛は生体の防衛反応であり,この疼痛を不必要に除外することは疼痛源の炎症をさらに悪化させる危険がある。

・硬固物咀嚼時痛は硬固物を避け,顎関節に負担のかかる前歯部でのかみ切りや,大きな食品の咀嚼をやめる。起床時の疼痛悪化は睡眠の問題であり,good sleepの理解や枕の選択で改善可能である。

・非ステロイド性潰瘍予防にはミソプロストールが長期投与では用いられることがあるが,予防目的での処方はほとんどされていない。

・ナプロキセンは心臓発作の危険性が指摘されており,FDAでは1回220mg・1日2回・10日以内の服用にとどめるように注意喚起している。

・ミソプロストールとジクロフェナクの併合剤があるが,本剤は原則として非ステロイド性消炎鎮痛薬を3か月以上長期投与する必要のある関節炎患者であることから,一般的な顎関節痛には適応がない。

三叉神経痛・舌咽神経痛

著者: 関根基樹 ,   大上研二

ページ範囲:P.270 - P.271

処方のPoint

・カルバマゼピンの内服を中心とする。

・副作用の発現に注意して,少量から徐々に漸増する。

・効果不十分例や副作用発現例では,他剤への変更や併用を検討する。

ベル麻痺・ハント症候群

著者: 能田淳平 ,   山田啓之 ,   羽藤直人

ページ範囲:P.272 - P.276

処方のPoint

・ステロイドや抗ウイルス薬の副作用に留意し,糖尿病,高血圧,消化管潰瘍,妊娠などを合併する症例や腎機能障害のある症例には内科医との連携を図り,慎重に投与する。

・重症例で耳介の発赤や強い耳痛,味覚障害などを伴う症例では,zaster sine herpeteを考慮し,ハント症候群に準じた治療を施行する。

・抗ウイルス薬の麻痺発症8日以降の投与や,ステロイドの麻痺発症14日以降の投与は,効果が期待できないため推奨されない。

・治療中に麻痺が重症化する場合は,投与量や入院管理,顔面神経減荷術への治療法の変更を検討する必要がある。

咽喉頭酸逆流症

著者: 香取幸夫

ページ範囲:P.277 - P.280

処方のPoint

・咽喉頭症状の病態には,酸による直接障害と,迷走神経を介した反射の2説がある。

・咽喉頭の異物感や痛み,嗄声,咳嗽,げっぷ,酸逆流など,複数の症状が遷延する。

・プロトンポンプ阻害薬を投与して症状の消失の有無をみる治療的検査が有用である。

・治療には制酸薬や消化管運動改善薬による薬物治療に加え,食事内容を含む生活指導が有効である。

9.囊胞・良性腫瘍

ページ範囲:P.281 - P.281

ガマ腫・リンパ管腫

著者: 太田伸男

ページ範囲:P.282 - P.283

処方のPoint

・ガマ腫・リンパ管腫のほとんどは体表に膨隆した腫瘤として発症するため,比較的容易に経粘膜的あるいは経皮的に治療を行うことができる。

・年齢には特に制限はないが,副作用の発熱は必発であり,新生児ではリンパ管腫による呼吸困難などの重篤な圧迫症状がある場合を除いて,生後6か月以後に治療を開始することが望ましい。

・乳幼児(1〜4歳くらいまで)では拘束による精神外傷を避けるため,注腸麻酔などを併用した無意識下の施行が推奨されている。

喉頭気管乳頭腫症

著者: 室野重之 ,   吉崎智一

ページ範囲:P.284 - P.286

処方のPoint

・薬物療法は,副作用やコスト面も含め,患者ごとに相談のうえ施行を決定する。

・欧米ではインドール3カルビノールやH2ブロッカーが,本邦では漢方薬が比較的よく使用されている。

・いずれの薬剤も適応外使用となる。

10.頭頸部がん

ページ範囲:P.287 - P.287

口腔がん

著者: 角卓郎 ,   朝蔭孝宏

ページ範囲:P.288 - P.291

処方のPoint

・投与前に患者の全身状態,合併症の評価を行っておく。

・B型肝炎の再活性化・劇症化のリスクを考慮してHBs抗原などを測定し,必要に応じ核酸アナログ投与を行う。

・予想される有害事象(骨髄抑制,腎障害,infusion reactionなど)に対して,十分な支持療法を準備しておく。

副鼻腔がん

著者: 本間明宏 ,   清水康

ページ範囲:P.292 - P.295

処方のPoint

・治療は小細胞癌以外では手術を中心に放射線治療を組み合わせて行う方法が基本となる。

・化学療法は補助的な位置づけであるが,化学療法が有効な症例は稀ではない。また,手術を行わずに根治を目指すRADPLATや静注の抗がん剤と照射の同時併用では化学療法の果たす役割は非常に大きい。

中咽頭がん

著者: 橋本香里 ,   門田伸也

ページ範囲:P.296 - P.300

処方のPoint

・基礎疾患(骨髄機能障害,腎機能障害,肝疾患,心疾患,間質性肺炎を含む肺疾患や糖尿病など)や全身状態を確認のうえ,使用する抗がん薬を選択し,投与量を決定する。

・セツキシマブを使用する場合は,有害事象(infusion reaction,皮膚障害,低マグネシウム血症)の管理が重要で,管理不十分による休止・中止が生じないようにすることが必要である。

・セツキシマブ投与において,有害事象のコントロールがつかない場合には休薬や減量を行う。再発・転移がんの場合には,2週ごとの投与への変更も可能である。

下咽頭がん

著者: 松本文彦

ページ範囲:P.301 - P.304

処方のPoint

・現在あるエビデンスをもとに,治療の目的(喉頭温存など)を明確にして化学療法を行う。

・十分な支持療法を行い安易な減量を避ける。特に放射線との併用では経口摂取不良になることが多いので,疼痛管理や粘膜保護,PEGの造設など十分な支持療法を行い治療の完遂をめざす。

喉頭がん

著者: 森田真吉 ,   松浦一登

ページ範囲:P.305 - P.309

処方のPoint

・化学療法のレジメンで主に用いられるシスプラチン(CDDP)は,悪心・嘔吐の発症割合が急性・遅発性ともに90%以上生じる高度催吐性リスクの薬剤である。悪心・嘔吐は抗がん剤の治療コンプライアンスを妨げる大きな要因であり,積極的な制吐薬の投与が必要である。

・腎毒性を有するCDDPの投与時には,腎保護のために大量補液が必要である。

・長期間にわたる疼痛コントロールに非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を用いるのは禁忌と考えるべきである。

・セツキシマブは最小度催吐性リスク(催吐頻度10%未満)であり,食欲不振・骨髄毒性を有さない一方,痤瘡様皮疹,爪囲炎などの皮膚障害,下痢,低マグネシウム血症,脱毛,倦怠感,infusion reactionなどがあり,従来の抗がん剤とは異なる管理が必要となる。

甲状腺がん

著者: 茶屋原菜穂子

ページ範囲:P.310 - P.313

処方のPoint

・分化型甲状腺がんは放射性ヨウ素内用療法(RAI)が不応となっても長期予後が期待できるため,治療開始前1年前後の間に明らかな進行が確認されている症例で分子標的薬治療を検討する。

・病勢進行があっても有症状でない場合があり,効果と副作用のバランスの見極めが重要である。

・分子標的薬にはそれぞれの薬剤に特徴的な副作用があり,いったん治療を開始すれば治療強度維持のため副作用管理が重要で,多職種連携が必要である。

唾液腺がん

著者: 多田雄一郎

ページ範囲:P.314 - P.317

処方のPoint

・薬物療法の適応は,唾液腺がんの組織型ごとの臨床的特徴をよく理解したうえで検討する。

・投与の際は,症例ごとに治療の目標を明確にし,治療内容・有害事象を十分に説明する。

悪性リンパ腫

著者: 新津望

ページ範囲:P.318 - P.321

処方のPoint

・リンパ腫は病型(病理組織)診断により治療法が異なるため,病理医との連携が重要となる。

・リンパ腫の診断が確定をしたら,まず血液内科医と相談し,治療方針を決定する。

・化学療法薬,特に新規分子標的治療薬の薬物有害反応を熟知する必要がある。

メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患

著者: 駒林優樹 ,   林達哉

ページ範囲:P.322 - P.324

処方のPoint

・まずメトトレキサート(MTX)投与を中止し,2〜4週間は症状および病変の変化を観察する。

・改善を認めない場合は,組織型に応じた悪性リンパ腫治療を行う。

・慢性関節リウマチ(RA)の治療については,膠原病内科医と連携し,リンパ増殖性疾患をきたしうる他の免疫抑制薬や生物学的製剤の投与は避ける。

11.がん治療副作用・疼痛緩和

ページ範囲:P.325 - P.325

骨髄抑制

著者: 仲野兼司

ページ範囲:P.326 - P.327

処方のPoint

・骨髄抑制の出現時に使用する際は,原則G-CSF製剤を連日皮下注射する。

・G-CSF製剤は好中球が5000/μL以上に回復するまで使用可能である。

・一次予防/二次予防目的に使用する際は,抗がん剤投与の翌日(最終投与日から24時間後)にG-CSF製剤を投与する。ペグ・フィルグラスチムを使用する際は単回投与で,ペグ・フィルグラスチム投与後2週間は抗がん剤投与を実施しない(ただし,モノクローナル抗体薬は除く)。

・放射線照射日には原則,G-CSF製剤は投与しない。

腎障害

著者: 岡野晋

ページ範囲:P.328 - P.330

処方のPoint

・治療開始前に適切に患者を選択し,腎機能に合わせた薬剤用量の設定を行う。

・薬物動態に応じて適切な輸液製剤を選択し,投与スケジュールを組む。

・患者の状態に合わせて十分な輸液を行い,マグネシウムや利尿薬を併用する。

消化器毒性

著者: 加藤久乃 ,   河田健司

ページ範囲:P.331 - P.334

処方のPoint

《口内炎》

・対症療法を用いて疼痛改善を図る。

《悪心・嘔吐》

・抗悪性腫瘍薬の催吐性リスク分類に応じた制吐薬を用いる。

・症状出現時は前投薬と異なる制吐薬を追加投与する。

《下痢》

・1日4〜6回で感染症や脱水を伴わない下痢に対しては対症療法を行う。

セツキシマブによるinfusion reaction

著者: 横田知哉

ページ範囲:P.335 - P.337

処方のPoint

・薬物療法として,投与1回目はステロイドとH1阻害薬を,投与2回目以降はH1阻害薬を前処置として使用する。

・薬剤熱のみの場合は,アセトアミノフェンを使用する。

・Grade 2以上の場合は,ヒドロコルチゾン,H1阻害薬,H2阻害薬を投与し,重症アレルギーやアナフィラキシーが発現した場合は,アドレナリンを投与する。

EGFR阻害薬による間質性肺炎

著者: 今村善宣 ,   清田尚臣

ページ範囲:P.338 - P.339

処方のPoint

・副腎皮質ステロイドの全身投与に伴い,感染症(ニューモシスチス肺炎などの日和見感染を含む),耐糖能低下,胃・十二指腸潰瘍,高血圧,精神症状(抑うつ,不安,不眠,躁状態)などの副作用の出現に留意する。

神経障害

著者: 後藤秀彰 ,   清田尚臣

ページ範囲:P.340 - P.342

処方のPoint

・現時点で末梢神経障害(CIPN)に対する有効性が示唆されているのはデュロキセチンのみである。

・ただし,抗痙攣薬などの治療薬も患者によっては選択肢の1つであり,治療によるメリットと副作用や費用などのデメリットをきちんと説明したうえで使用してもよい。

・疼痛を伴うようなCIPNでは,アセトアミノフェン,非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs),医療用麻薬などの鎮痛薬を積極的に使用する。

EGFR阻害薬による皮膚障害

著者: 田中薫

ページ範囲:P.343 - P.345

処方のPoint

・予防のためには患者自身のセルフケアが重要であることを説明し,スキンケアについて指導する。

・病態に応じて処方を検討し,必要に応じて皮膚科医と連携する。

・十分な対処を行っても重度の皮膚毒性が発現する場合は,休薬や減量を考慮する。

疼痛緩和

著者: 石木寛人

ページ範囲:P.346 - P.350

処方のPoint

・頭頸部がん患者では内服が困難になることを想定しながらオピオイドを導入する。

・頻用する薬剤については,経管投与が可能かどうか把握しておく(処方例中の太字の薬剤は簡易懸濁投与が可能)。モルヒネ徐放製剤で経管投与する場合(モルぺス®,カディアン®,MSツワイスロン®,パシーフ®)は,薬剤のシリンジ内付着やチューブ閉塞に注意する。

・強オピオイドと拮抗作用のある薬剤(ペンタゾシン,ブプレノルフィン)は使用しない。

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バックナンバーのご案内

ページ範囲:P.351 - P.351

あとがき

ページ範囲:P.352 - P.352

基本情報

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

出版社:株式会社医学書院

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95巻10号(2023年9月発行)

特集 達人にきく! 厄介なめまいへの対応法

95巻9号(2023年8月発行)

特集 小児の耳鼻咽喉・頭頸部手術—保護者への説明のコツから術中・術後の注意点まで〔特別付録Web動画〕

95巻8号(2023年7月発行)

特集 真菌症—知っておきたい診療のポイント

95巻7号(2023年6月発行)

特集 最新版 見てわかる! 喉頭・咽頭に対する経口手術〔特別付録Web動画〕

95巻6号(2023年5月発行)

特集 神経の扱い方をマスターする—術中の確実な温存と再建

95巻5号(2023年4月発行)

増刊号 豊富な処方例でポイント解説! 耳鼻咽喉科・頭頸部外科処方マニュアル

95巻4号(2023年4月発行)

特集 睡眠時無呼吸症候群の診療エッセンシャル

95巻3号(2023年3月発行)

特集 内視鏡所見カラーアトラス—見極めポイントはここだ!

95巻2号(2023年2月発行)

特集 アレルギー疾患を広く深く診る

95巻1号(2023年1月発行)

特集 どこまで読める? MRI典型所見アトラス

94巻13号(2022年12月発行)

特集 見逃すな!緊急手術症例—いつ・どのように手術適応を見極めるか

94巻12号(2022年11月発行)

特集 この1冊でわかる遺伝学的検査—基礎知識と臨床応用

94巻11号(2022年10月発行)

特集 ここが変わった! 頭頸部癌診療ガイドライン2022

94巻10号(2022年9月発行)

特集 真珠腫まるわかり! あなたの疑問にお答えします

94巻9号(2022年8月発行)

特集 帰しちゃいけない! 外来診療のピットフォール

94巻8号(2022年7月発行)

特集 ウイルス感染症に強くなる!—予防・診断・治療のポイント

94巻7号(2022年6月発行)

特集 この1冊ですべてがわかる 頭頸部がんの支持療法と緩和ケア

94巻6号(2022年5月発行)

特集 外来診療のテクニック—匠に学ぶプロのコツ

94巻5号(2022年4月発行)

増刊号 結果の読み方がよくわかる! 耳鼻咽喉科検査ガイド

94巻4号(2022年4月発行)

特集 CT典型所見アトラス—まずはここを診る!

94巻3号(2022年3月発行)

特集 中耳・側頭骨手術のスキルアップ—耳科手術指導医をめざして!〔特別付録Web動画〕

94巻2号(2022年2月発行)

特集 鼻副鼻腔・頭蓋底手術のスキルアップ—鼻科手術指導医をめざして!〔特別付録Web動画〕

94巻1号(2022年1月発行)

特集 新たに薬事承認・保険収載された薬剤・医療資材・治療法ガイド

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