耳鼻咽喉科・頭頸部外科88巻5号

2016年04月発行

増刊号 耳鼻咽喉科処方マニュアル

1．主な薬剤の種類と使い方

抗菌薬・抗真菌薬・抗ウイルス薬の種類と使い方

著者： 鈴木正志¹ 門脇嘉宣¹

所属機関： ¹大分大学医学部耳鼻咽喉科学講座

ページ範囲：P.8 - P.12

文献概要

はじめに

　耳鼻咽喉科医が扱う耳・鼻・口腔・咽喉頭は，最も多く病原微生物に曝露される領域の1つである。われわれは種々の病原微生物感染症に日常診療で遭遇するため，時代とともに変化する治療薬の使い方や注意点に精通しておく必要がある。ここでは抗菌薬・抗真菌薬・抗ウイルス薬の種類と使い方について，近年の傾向も踏まえて概説する。

参考文献

1）鈴木賢二，他：第5回耳鼻咽喉科領域感染症臨床分離菌全国サーベイランス結果報告．耳鼻感染症・エアロゾル3：5-19，2015

2）日本耳科学会，日本小児耳鼻咽喉科学会，日耳鼻感染症（編）：小児急性中耳炎診療ガイドライン2013年版．金原出版，2013

3）日本鼻科学会（編）：急性鼻副鼻腔炎診療ガイドライン．日鼻誌49：143-247，2010

4）金谷和美，他：北陸地域における偏性嫌気性グラム桿菌の薬剤感受性サーベイランス．日臨微誌25：35-41，2015

5）伊藤　進，他：ピボキシル基含有抗菌薬にほる二次性カルニチン欠乏症への注意喚起．日本小児科学会雑誌116：804-806，2012

6）日本臨床腫瘍学会（編）：発熱性好中球減少症（FN）診療ガイドライン．南江堂，2012

7）深在性真菌症のガイドライン作成委員会（編）：深在性真菌症の診断・治療ガイドライン2014．協和企画，2014

8）日本感染症学会（編）：感染症専門医テキスト第1部解説編．南江堂，2011

9）鴻　信義：副鼻腔真菌症．日耳鼻110：36-39，2007

10）江崎伸一，他：抗ウイルス薬の使い方．耳喉頭頸83：41-46，2011

11）白木公康：抗ウイルス薬開発の現状．日化療会誌63：330-338，2015