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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科88巻6号

2016年05月発行

原著

内視鏡下副鼻腔手術を施行した好酸球性副鼻腔炎症例の検討

著者: 牧原靖一郎1 浦口健介1 岡愛子1 石原久司2 宮武智実3 假谷伸4 岡野光博4 西﨑和則4

所属機関: 1香川労災病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科 2岡山赤十字病院耳鼻咽喉科 3寝屋川生野病院耳鼻咽喉科 4岡山大学大学院医歯薬学総合研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学

ページ範囲:P.429 - P.433

文献概要

はじめに

 慢性副鼻腔炎に対する治療は1990年代以降に,マクロライド療法の一般化と内視鏡下副鼻腔手術(ESS)の普及により大きく変貌した。しかしながら,症例を重ねるうちにこれらの治療に抵抗する難治性副鼻腔炎に遭遇するようになった。難治性副鼻腔炎はいくつかのフェノタイプに分けられるが,その代表の1つが好酸球性副鼻腔炎(ECRS)であり,病態機序の解明や診断基準の検討,あるいは治療方針に関するコンセンサスが検討されている1)。ECRSに対する手術治療の効果については多数報告されている1,2,3)

 今回われわれは,保存的治療にて十分な治療効果を認めず,ESSを施行した好酸球性副鼻腔炎症例の術前後の自覚症状,QOLの変化,また,内視鏡所見の変化について検討を行った。

参考文献

1)岡野光博:好酸球性副鼻腔炎.鼻アレルギーフロンテ10:142-147,2010
2)朝子幹也:私の治療 耳鼻咽喉科 好酸球性副鼻腔炎に対する手術治療.アレルギーの臨35:777-778,2015
3)松脇由典:好酸球性鼻副鼻腔炎の外科的治療.アレルギー免疫22:46-53,2014
4)Tokunaga T, et al:Novel scoring system and algorithm for classifying chronic rhinosinusitis:the JESREC Study. Allergy 70:995-1003, 2015
5)吉田拓人・他:内視鏡下鼻副鼻腔手術術後の自覚症状,QOL変化について.耳鼻展望53:293-299,2010
6)吉川 衛・他:好酸球性副鼻腔炎における再手術後の自覚症状についての検討.耳鼻展望54:140-145,2011
7)春名眞一・他:慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下副鼻腔手術 新たな手術分類とその評価.日鼻科会誌52:143-157,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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