文献詳細
原著
内視鏡下副鼻腔手術を施行した好酸球性副鼻腔炎症例の検討
著者: 牧原靖一郎1 浦口健介1 岡愛子1 石原久司2 宮武智実3 假谷伸4 岡野光博4 西﨑和則4
所属機関: 1香川労災病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科 2岡山赤十字病院耳鼻咽喉科 3寝屋川生野病院耳鼻咽喉科 4岡山大学大学院医歯薬学総合研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学
ページ範囲:P.429 - P.433
文献概要
慢性副鼻腔炎に対する治療は1990年代以降に,マクロライド療法の一般化と内視鏡下副鼻腔手術(ESS)の普及により大きく変貌した。しかしながら,症例を重ねるうちにこれらの治療に抵抗する難治性副鼻腔炎に遭遇するようになった。難治性副鼻腔炎はいくつかのフェノタイプに分けられるが,その代表の1つが好酸球性副鼻腔炎(ECRS)であり,病態機序の解明や診断基準の検討,あるいは治療方針に関するコンセンサスが検討されている1)。ECRSに対する手術治療の効果については多数報告されている1,2,3)。
今回われわれは,保存的治療にて十分な治療効果を認めず,ESSを施行した好酸球性副鼻腔炎症例の術前後の自覚症状,QOLの変化,また,内視鏡所見の変化について検討を行った。
参考文献
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