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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科88巻8号

2016年07月発行

文献概要

特集 もう困らない! 異物摘出マニュアル

口腔・咽頭異物

著者: 能田淳平12 佐伯忠彦2 羽藤直人1

所属機関: 1愛媛大学医学部頭頸部・感覚器外科 2製鉄記念広畑病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.561 - P.567

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POINT

●口腔・咽頭異物は魚骨が多い。

●患者が訴える咽頭異物の介在部位の左右はほぼ正確であるが,上下は必ずしも一致しない。

●咽頭異物の介在部位は,口蓋扁桃,舌根部の順に多いことを念頭に置き,適切な器具を用いてていねいな観察を行う。

●鉗子チャンネル付き内視鏡は口蓋扁桃下部,舌根部,下咽頭の異物摘出に有用である。

●視診で異物を認めなくても,限局した持続する痛みを訴える場合はCTによる画像診断を施行する。

●口腔・咽頭腔外に異物が迷入した場合は,移動したり膿瘍を形成する場合があるため,早急に摘出を行う。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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