耳鼻咽喉科・頭頸部外科88巻8号

2016年07月発行

特集 もう困らない！　異物摘出マニュアル

食道異物

著者： 後藤一貴¹

所属機関： ¹獨協医科大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科

ページ範囲：P.577 - P.584

POINT

●異物を念頭におき問診する。

●内視鏡検査，画像検査など複数の検査を行い見落としがないようにする。

●問診にて疑わしいと判断できれば上部消化管内視鏡をためらわない。

●他科との連携を普段から行っておく。

●異物摘出後は患者，家族に適切な指導を行う。

参考文献

1）川田研郎・他：食道異物摘出のリスクマネージメント．気道食道異物摘出マニュアル，日本気管食道科学会（編）．金原出版，東京，2015 pp22-29

2）吉川琢磨・他：リチウム電池食道異物の1症例と実験的研究．日本耳鼻咽喉科学会100：864-869，1997

3）赤松泰次・他：異物摘出ガイドライン．消化器内視鏡ガイドライン第3版，日本消化器内視鏡学会（編）．医学書院，東京，2006，pp206-214

4）Woo SH, et al：Proposal for methods of diagnosis of fish bone foreign body in the Esophagus. Laryngoscope 125：2472-2475, 2015

5）佐藤公則：食道異物摘出の実際と留意点．イラスト手術手技のコツ　耳鼻咽喉科・頭頸部外科，咽喉頭頸部（編）．東京医学社，東京，2005，pp385-387

6）岡崎吉紘・他：佐藤式彎曲型咽喉頭直達鏡が有用であった魚骨異物の2症例．喉頭26：57-61，2014

7）岩田義弘・他：頸部外切開による異物摘出の実際．気管食道異物摘出マニュアル　日本気管食道科学会（編）．金原出版，東京，2015，pp168-172

8）中村一博・他：頸部外切開にて摘出した下咽頭食道異物症例の検討．日気食会報57：298-306，2006

9）日野原正：食道異物．耳鼻咽喉・頭頸部外科手術アトラス　下巻，小松崎 篤（監修）．医学書院，東京，2000 pp151-155

10）中川雅文・他：穿孔をきたした食道金属異物症例．耳鼻臨床83：939-943，1990