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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科89巻1号

2017年01月発行

文献概要

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あとがき

著者: 丹生健一

所属機関:

ページ範囲:P.96 - P.96

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 11月18日,大方のメディアの予想に反しトランプ氏が次期米国大統領に選ばれました。政治経験がないことを逆手にとり「メキシコとの国境に壁を築く」,「環太平洋パートナーシップ協定から離脱する」,「オバマケアを撤廃する」,「イスラム教徒の入国を制限する」など過激な主張を繰り返し,既存の政治に強い不満を抱く白人労働者層から熱狂的な支持を集めたのが勝因とされます。こうしたアメリカ第一主義というスローガンに沿った内向的な政策が果たして実施されるのか? 果たして米国の国益になるのか? は甚だ疑問ですが,米国民は既存の政治家には期待できず,「建前ではなく,言いたいけど言っちゃいけないこと」を大胆に発言してくれるリーダーの登場を待ち望んでいたようです。5日後に大学で行われた緩和ケア講習会。最後のセッション「コミュニケーション・スキル」のTake Home Messageは「沈黙」でした。われわれの世界では,「雄弁」であることより,「沈黙の時間」をつくって,患者さんやご家族の言い出せない思い・表現できない感情を引き出すことが大切です。

 さて,今月の特集は「めまい診療の New Trend」です。堀井 新(新潟大),室伏利久(帝京大溝口病院),寺西正明(名古屋大),野口佳裕(信州大),武田憲昭(徳島大),中山明峰(名古屋市立大),岩崎真一(東京大),瀬尾 徹(近畿大),小川恭生(東京医科大八王子医療センター),新井基洋(横浜市立みなと赤十字病院),五島史行(東京医療センター),都筑俊寛(銀座コレージュ耳鼻咽喉科),堤  剛(東京医科歯科大),肥塚 泉(聖マリアンナ医大)と錚々たるメンバーにより,最新のめまい検査法や代表的なめまい疾患の診断と治療,前庭性片頭痛や小児・高齢者のめまい,VDT作業によるめまい,上半規管裂隙症候群,動揺病と地震酔いなどの最新のトピックスについてご執筆いただいています。是非,ご一読ください。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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