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特集① 明日から役立つ頭頸部領域の核医学—最新情報
甲状腺疾患の核医学診断
著者: 工藤工1 伊藤充1
所属機関: 1隈病院内科
ページ範囲:P.892 - P.899
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●甲状腺疾患の核医学診断には,主として放射性ヨウ素あるいは99mTcO4−が用いられる。前者の場合,通常ヨウ素制限が必要であるが,甲状腺中毒症の鑑別を目的とする場合には必ずしもその必要はない。
●中毒性結節性甲状腺腫では24時間の放射性ヨウ素シンチグラフィが必要なことがある。
●甲状腺がんの転移が強く疑われるのにもかかわらず,シンチグラフィにて放射性ヨウ素の集積を認めない場合は,FDG-PET検査の実施が望ましい。
●甲状腺疾患の核医学診断には,主として放射性ヨウ素あるいは99mTcO4−が用いられる。前者の場合,通常ヨウ素制限が必要であるが,甲状腺中毒症の鑑別を目的とする場合には必ずしもその必要はない。
●中毒性結節性甲状腺腫では24時間の放射性ヨウ素シンチグラフィが必要なことがある。
●甲状腺がんの転移が強く疑われるのにもかかわらず,シンチグラフィにて放射性ヨウ素の集積を認めない場合は,FDG-PET検査の実施が望ましい。
参考文献
1)笠木寛治・他:臨床医のための核医学検査—内分泌.金芳堂,京都,1995
2)Woff J:Perchlorate and Thyroid Gland:pharmacological reviews. Pharmacol Rev 50:89-105, 1998
3)Hiraiwa T:High diagnostic value of a radioiodine uptake test with and without iodine restriction in Graves' disease and silent thyroiditis. Thyroid. 14:531-535, 2004
4)Kahara T:Toxic Mulitinodular Goiter with Low Radioactive Iodaine Uptake. Intern Med 50:1709-1714, 2011
5)深田修司:甲状腺ホルモンの合成障害.宮内 昭(監修),甲状腺・副甲状腺診療ゴールデンハンドブック,南江堂,東京,2012,p90-93
6)Lind P1, at al:Respective roles of thyroglobulin, radioiodine imaging, and positron emission tomography in the assessment of thyroid cancer. Semin Nucl Med 36:194-205, 2006
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