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特集 こどもの上手な診かた 《主要症候・疾患の診かた》
難聴
著者: 柿木章伸1
所属機関: 1神戸大学大学院医学研究科外科系講座耳鼻咽喉科頭頸部外科学分野
ページ範囲:P.102 - P.107
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●こどもは自身の症状を表現することが難しく,診療中の協力も得られにくいため,診察室の入出時からこどもの状態をよく観察し,情報を得ることが重要である。
●小児では,年齢やプローブの挿入位置などが聴力検査閾値に影響を及ぼすため,検査結果の解釈には注意が必要である。
●遺伝子検査は先天性難聴の正確な診断・治療,予後予測などに有用であるが,遺伝カウンセリング体制が整備された施設で行われるべきである。
●こどもの聴覚障害は発症時期によりさまざまな二次的障害を引き起こすため,安易な経過観察は避ける。
●こどもは自身の症状を表現することが難しく,診療中の協力も得られにくいため,診察室の入出時からこどもの状態をよく観察し,情報を得ることが重要である。
●小児では,年齢やプローブの挿入位置などが聴力検査閾値に影響を及ぼすため,検査結果の解釈には注意が必要である。
●遺伝子検査は先天性難聴の正確な診断・治療,予後予測などに有用であるが,遺伝カウンセリング体制が整備された施設で行われるべきである。
●こどもの聴覚障害は発症時期によりさまざまな二次的障害を引き起こすため,安易な経過観察は避ける。
参考文献
1)花岡 葉:Play Audiometryによる幼児の正常聴力について.日耳鼻60:879-887,1957
2)日本耳科学会・他(編):小児滲出性中耳炎診療ガイドライン2015年版.金原出版,東京,2015
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