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特集 こどもの上手な診かた 《トピックス》
遺伝子検査
著者: 原真理子1 守本倫子2
所属機関: 1国立成育医療研究センター研究所免疫アレルギー・感染研究部 2国立成育医療研究センター耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.168 - P.172
文献購入ページに移動●先天性難聴に対し遺伝子検査を行うことにより,難聴の程度や自然歴,治療法,合併症などが予測でき,個々の症例に応じた介入が行える。
●難聴を合併する症候群では,難聴のみならず,合併症に対する事前の予防策や適切な治療開始など,時機を逸することなく対応していくことができる。
●遺伝情報には,生涯変化しない不変性,血縁者間で同じ情報を有する可能性がある共有性,将来の発症を推測できる予測性などの特殊性があり,不適切に扱われた場合には不利益が生じる可能性があるため,慎重に扱うべきである。
●遺伝子検査を行う際には,検査前後に専門家を交えた遺伝カウンセリングが必須であり,心理社会的な支援を含めた総合的な遺伝医療体制を整える必要がある。
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