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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科89巻5号

2017年04月発行

増刊号 臨床力UP! 耳鼻咽喉科検査マニュアル

Ⅱ めまい・平衡機能検査

4 温度眼振検査,回転刺激検査

著者: 藤坂実千郎1

所属機関: 1富山大学医学部耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.129 - P.135

文献概要

●目的

【温度眼振検査】

・めまい疾患の患側決定

・末梢前庭機能の左右個別評価

・固視抑制障害による中枢平衡障害の評価

【回転刺激検査】

・迷路機能障害に対する中枢代償過程の評価

・内リンパ水腫推定検査(フロセミドVOR)


●対象

【温度眼振検査】

・メニエール病,前庭神経炎,聴神経腫瘍,あるいは前庭眼反射経路の異常が推定される疾患

 中耳炎は必ずしも禁忌ではないが,鼓膜穿孔を伴った外リンパ瘻は,感染による内耳炎を起こす可能性があり,禁忌と考えられる。

【回転刺激検査】

・前庭神経炎治療後の中枢代償過程

・中耳(鼓膜穿孔,耳漏を伴う中耳炎)・外耳(外耳道閉鎖など)疾患にて温度眼振検査が施行できない,あるいは検査結果にバイアスがかかるような症例

 禁忌ではないが,椅子に固定できない小児などは検査の実施が難しい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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