文献詳細
文献概要
増刊号 臨床力UP! 耳鼻咽喉科検査マニュアル Ⅶ 嚥下検査
3 嚥下造影検査
著者: 津田豪太1
所属機関: 1聖隷佐倉市民病院耳鼻咽喉科・摂食嚥下センター
ページ範囲:P.331 - P.336
文献購入ページに移動●目的
・経口摂取への手段の探索
・誤嚥のリスク評価
・障害部位の同定
・外科的治療の適応検討
目的は大きく2つある。誤嚥の有無とそのタイミングや誤嚥の量,そしてムセの有無や誤嚥物の喀出能力など誤嚥性肺炎や窒息など医療事故につながる部分を精査することで危険性を評価し外科的治療の適応などを求める目的と,嚥下機能の障害された部位の同定とともに,姿勢・食内容・量・タイミング・代償機能などを評価して,経口摂取への手段を求める目的がある。いずれも重要な視点であり,常にこの2つを念頭に置き検査を行うべきである1,2)。
●対象
・摂食嚥下障害を疑う患者
特に,嚥下内視鏡で早期咽頭流入が高度に認められる場合や,咀嚼中に誤嚥が認められる場合,嚥下時の頸部視診で喉頭挙上が不良な場合などで有用である。
・経口摂取への手段の探索
・誤嚥のリスク評価
・障害部位の同定
・外科的治療の適応検討
目的は大きく2つある。誤嚥の有無とそのタイミングや誤嚥の量,そしてムセの有無や誤嚥物の喀出能力など誤嚥性肺炎や窒息など医療事故につながる部分を精査することで危険性を評価し外科的治療の適応などを求める目的と,嚥下機能の障害された部位の同定とともに,姿勢・食内容・量・タイミング・代償機能などを評価して,経口摂取への手段を求める目的がある。いずれも重要な視点であり,常にこの2つを念頭に置き検査を行うべきである1,2)。
●対象
・摂食嚥下障害を疑う患者
特に,嚥下内視鏡で早期咽頭流入が高度に認められる場合や,咀嚼中に誤嚥が認められる場合,嚥下時の頸部視診で喉頭挙上が不良な場合などで有用である。
参考文献
1)兵頭政光:嚥下障害の病態診断と治療.日耳鼻会報115:767-772,2012
2)唐帆健浩・他:嚥下造影検査.JOHNS 28:939-943,2012
3)西将則・他:佐年経鼻経管栄養チューブが嚥下に与える影響 嚥下回数,食塊残留・逆流への影響.リハ医学43:243-248,2006
4)江畑智希・他:ガストログラフィンによる嚥下性肺炎の1例.八千代病院紀要13:10-11,1993
5)畑裕香・他:食物形態の相違による口腔通過時間の検討 ゼリー,トロミ付き水を用いて.日摂食嚥下リハ会誌11:97-103,2007
6)藤谷順子:嚥下造影検査食の使用と調整に関するアンケート調査.Jpn J Rehabil Med 50:917-921,2013
7)伊藤彰博・他:嚥下造影検査食の現状に関する全国25施設の調査報告.静脈経腸栄養29:1017-1025,2014
8)森正博:耳鼻咽喉科診療所における摂食・嚥下障害児への取り組み —小児嚥下造影検査の問題点に対する工夫.小児耳32:385-392,2011
9)井口貴史:小児の嚥下造影検査による嚥下機能評価とその工夫.耳鼻61:148-153,2015
10)田中貴志・他:嚥下造影検査後の早期呼吸器合併症についての検討.Jpn J Rehabil Med 47:320-323,2010
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