文献詳細
増刊号 臨床力UP! 耳鼻咽喉科検査マニュアル
Ⅷ 声の検査
文献概要
●目的
喉頭筋電図の目的は,安静時や活動時に発生する内喉頭筋の活動電位を経時的に記録することにより,筋およびその支配神経の動態(活動性)を明らかにすることにある。これまでに呼吸および発声などの喉頭機能における生理学的研究のために欠かせない検査として用いられてきたが,実際の臨床においては以下の場合に適応となることが多い。
・声帯麻痺の鑑別(神経原性か筋原性か)と予後判定
・声帯運動障害の鑑別(麻痺性か関節固着または脱臼か)
・機能性発声障害の病態把握(心因性発声障害,痙攣性発声障害など)
・声帯内注入術の際のモニタリング(痙攣性発声障害に対するボツリヌストキシン注入など)
●対象
・発声障害
・声帯運動障害
・神経筋疾患(ミオパチー,神経筋接合部異常,運動ニューロン障害など)
抗凝固薬などを服用している場合は出血のリスクがあるため,休薬のうえ,検査を行う。
喉頭筋電図の目的は,安静時や活動時に発生する内喉頭筋の活動電位を経時的に記録することにより,筋およびその支配神経の動態(活動性)を明らかにすることにある。これまでに呼吸および発声などの喉頭機能における生理学的研究のために欠かせない検査として用いられてきたが,実際の臨床においては以下の場合に適応となることが多い。
・声帯麻痺の鑑別(神経原性か筋原性か)と予後判定
・声帯運動障害の鑑別(麻痺性か関節固着または脱臼か)
・機能性発声障害の病態把握(心因性発声障害,痙攣性発声障害など)
・声帯内注入術の際のモニタリング(痙攣性発声障害に対するボツリヌストキシン注入など)
●対象
・発声障害
・声帯運動障害
・神経筋疾患(ミオパチー,神経筋接合部異常,運動ニューロン障害など)
抗凝固薬などを服用している場合は出血のリスクがあるため,休薬のうえ,検査を行う。
参考文献
1)広戸幾一郎・他:内喉頭筋筋電図の新しい誘導法—内喉頭筋に対する経皮的電極挿入法.耳鼻臨床55:499-501,1962
2)小林靖夫:発声・構音動作の観察・記録—神経・筋レベル.声の検査法 基礎編第2版,日本音声言語医学会(編),医歯薬出版,東京,1994,pp221-234
3)廣瀬 肇・他:音声機能に関連するその他の検査—喉頭の筋電図検査—.声の検査法 臨床編,日本音声言語医学会.医歯薬出版,東京,19944,pp75-86
4)平野 実:音声外科の基礎と臨床.内喉頭筋の機能に関する筋電図研究.耳鼻21(補1):277-288,1975
5)Gerd Fabin Volk, et al:Laryngeal electromyography:a proposal for guidelines of the European Laryngological Society. Eur Arch Otorhinolaryngol 269:2227-2245, 2012
6)熊田政信:喉頭筋電図検査.新編 声の検査法,日本音声言語医学会(編),医歯薬出版,東京,2009,pp277-288
7)中村克彦・他:喉頭筋電図法.耳鼻臨床(補101):7-13,1999
掲載誌情報