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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科89巻9号

2017年08月発行

文献概要

特集 自宅でできるリハビリテーションのレシピ

顎運動障害とリハビリテーション

著者: 伊藤裕之12 伊藤康雅3 國見ゆみ子4 星昌博5 門園修2

所属機関: 1南町田病院耳鼻咽喉科 2東京女子医科大学八千代医療センター耳鼻咽喉科 3歯科伊藤医院(伊勢原市) 4神奈川リハビリテーション病院センター研究部 5神奈川リハビリテーション病院理学療法科

ページ範囲:P.706 - P.713

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POINT

●顎関節の主要症状3症状のいずれかを欠き,めまい,耳痛,頭痛,肩こりなどを主症状とする症例がある。

●視診と問診で顎運動の診断は可能であるが,画像診断には開閉口時の顎関節が有用である。

●耳痛のみの軽症例では,手指による下顎骨筋突起と上顎骨との間隙のマニュピレーションと呼ばれているマッサージのみで耳痛が消退することがある。

●民間療法として割り箸を咬ませる方法が知られているが,あまり勧められない。

参考文献

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2)Costen JB:Glossodia:Reflex irritation from the mandibular joint as principal etiologic factor, Arch Otolaryngol 22:554-564, 1935
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4)Costen JB:The mechanism of trismus and its occurrence in mandibular joint dysfunction, Arch Otorhinolaryngol 48:499-514, 1939
5)伊藤裕之・他:咬合治療により姿勢の安定の嚥下障害の改善を見た橋出血の1症例:特にスプリント治療の有効性について,リハ医学39:S284,2002
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8)伊藤康雅,国見ゆみ子,山内裕子:“くび”の姿勢異常 顎関節症・咬合異常と頸椎のalignment,脊椎脊髄21:1228-1232,2008
9)星 昌博・他:栄養と運動.理療38:1-9,2008
10)伊藤康雅・他:耳鼻咽喉科医に必要な口腔内装具の知識,耳展54:93-104,2011
11)高木和比古:顎咬合系の状態と全身状態に関する研究—下顎偏倚による負荷時間が直立姿勢に及ぼす影響,補綴誌37:582-596,1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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