文献詳細
特集 こんなときどうする? 術中・術後のトラブル対応
《耳領域》
文献概要
●こんなとき…
【症例】32歳,女性。両側耳硬化症で,純音聴力検査では右47dB,左37dBの聴力であった。自覚的にも聞こえの悪い右耳の手術を予定した。全身麻酔下に鼓膜を翻転し耳小骨の動きを確かめた。ツチ・キヌタはよく動くが,アブミは動かず,耳硬化症と診断して,stapedotomyを行った。アブミ底に0.8mmのsmall perforationを作成してアブミ骨筋腱を切断し,脚を骨折させてアブミ上部構造を取り出そうとしたところ,アブミ底も上部構造と一緒にとれてしまった。
【症例】32歳,女性。両側耳硬化症で,純音聴力検査では右47dB,左37dBの聴力であった。自覚的にも聞こえの悪い右耳の手術を予定した。全身麻酔下に鼓膜を翻転し耳小骨の動きを確かめた。ツチ・キヌタはよく動くが,アブミは動かず,耳硬化症と診断して,stapedotomyを行った。アブミ底に0.8mmのsmall perforationを作成してアブミ骨筋腱を切断し,脚を骨折させてアブミ上部構造を取り出そうとしたところ,アブミ底も上部構造と一緒にとれてしまった。
参考文献
1)奥野妙子・他:結果的にstapedectomyとなった耳硬化症症例—あぶみ骨手術に対する考察—Evaluation of postoperative hearing in stapedotomy and inadvertent stapedectomy.耳喉59:705-710,1987
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