icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科90巻1号

2018年01月発行

文献概要

特集 こんなときどうする? 術中・術後のトラブル対応 《耳領域》

術後に予期せぬ顔面神経麻痺が生じた

著者: 小田桐恭子1 濵田昌史1

所属機関: 1東海大学医学部専門診療学系耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.20 - P.21

文献購入ページに移動
●こんなとき…

 【症例】46歳,男性。右緊張部型真珠腫性中耳炎

 外耳道後壁削除・乳突非開放型鼓室形成術Wo・段階的手術(第1次)術を施行した。真珠腫は上鼓室〜乳突洞口,さらには下鼓室,鼓室洞へと進展し,顔面神経鼓室部は広範に露出していて,前庭窓に大きくoverhangしていた。慎重な操作によって顔面神経より真珠腫は無事に剝離摘出できた。術後経過は良好で,入院中には顔面神経麻痺は認めていなかった。退院後の術後9日目より右顔面麻痺が出現し,40点法スコアは32点であった。

参考文献

1)山田啓之・他:術後に発症した遅発性顔面神経麻痺の検討.Facial N Res Jpn 22:56-58,2002
2)Xu P, et al:Delayed facial palsy after tympanomastoid surgery:A report of 15 cases. Am J Otolaryngol 36:805-807, 2015
3)Gyo K, et al:Delayed facial palsy after middle-ear surgery due to reactivation of varicella-zoster virus. J Laryngol Otol 113:914-915, 1999
4)Althaus SR, et al:Delayed post-stapedectomy facial paralysis:a report of five cases. Laryngoscope 83:1234-1240, 1973

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?