文献詳細
特集 こんなときどうする? 術中・術後のトラブル対応
《鼻領域》
文献概要
●こんなとき…
【症例】76歳,女性
10年以上前から鼻閉症状が持続するため当院当科を受診した。併存疾患に気管支喘息,高血圧があり,内科で治療中であった。鼻内所見は両側鼻腔にポリープが充満しており,末梢血好酸球は12.2%,副鼻腔CT像で前頭洞,篩骨洞,蝶形骨洞,上顎洞に軟部陰影の充満と骨肥厚像を認めた。好酸球性副鼻腔炎の診断基準案であるJESRECスコアが17点で好酸球性副鼻腔炎の重症群と診断し,完全単洞化手術を行ったところ,前頭陥凹は骨肥厚と軟部組織の充満のため,手術前半の時点では前頭洞排泄路を確認できなかった。
【症例】76歳,女性
10年以上前から鼻閉症状が持続するため当院当科を受診した。併存疾患に気管支喘息,高血圧があり,内科で治療中であった。鼻内所見は両側鼻腔にポリープが充満しており,末梢血好酸球は12.2%,副鼻腔CT像で前頭洞,篩骨洞,蝶形骨洞,上顎洞に軟部陰影の充満と骨肥厚像を認めた。好酸球性副鼻腔炎の診断基準案であるJESRECスコアが17点で好酸球性副鼻腔炎の重症群と診断し,完全単洞化手術を行ったところ,前頭陥凹は骨肥厚と軟部組織の充満のため,手術前半の時点では前頭洞排泄路を確認できなかった。
参考文献
1)Wormald PJ, et al:The International Frontal Sinus Anatomy Classification(IFAC)and Classification of the Extent of Endoscopic Frontal Sinus Surgery(EFSS). Int Forum Allergy Rhinol 6:677-696, 2016
2)小林正佳:前頭洞の処理.JOHNS 31:183-187,2015
3)鴻 信義:内視鏡下鼻内副鼻腔手術における前頭洞開放の要点.日耳鼻116:1250-1251,2011
掲載誌情報