文献詳細
特集 こんなときどうする? 術中・術後のトラブル対応
《鼻領域》
文献概要
●こんなとき…
副鼻腔炎にてESSを施行した。炎症が強く出血が多い症例であったが,手術時間の制限があったためデブリッダーを使用し,出血を吸引しながら手術を続けた。手術終盤で出血が少し収まったところで髄液の漏出に気がついた。よく観察すると篩骨洞内側壁(篩板側壁)の骨が広範に欠損し,硬膜にも15mmほどの瘻孔が存在していた。硬膜の瘻孔より拍動性に漏出する髄液が確認できた。
副鼻腔炎にてESSを施行した。炎症が強く出血が多い症例であったが,手術時間の制限があったためデブリッダーを使用し,出血を吸引しながら手術を続けた。手術終盤で出血が少し収まったところで髄液の漏出に気がついた。よく観察すると篩骨洞内側壁(篩板側壁)の骨が広範に欠損し,硬膜にも15mmほどの瘻孔が存在していた。硬膜の瘻孔より拍動性に漏出する髄液が確認できた。
参考文献
1)Wormald PJ:Endoscopic Sinus Surgery. Anatomy, Three-dimensional Reconstruction and Surgical Technique. Thime Medical Pub. Stuttgart, 2008
2)鴻 信義:鼻性髄液漏閉鎖術のコツ.JOHNS 31:215-218,2015
3)大西俊郎・他:内視鏡的副鼻腔手術.メディカルレビュー社,東京,1996
4)伊藤寿一・他:CT読影と基本手技.内視鏡下副鼻腔・頭蓋底手術,医学書院,東京,2014
掲載誌情報