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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科90巻1号

2018年01月発行

文献概要

特集 こんなときどうする? 術中・術後のトラブル対応 《鼻領域》

ESS術直後から視力低下が生じた

著者: 山﨑一樹1 花澤豊行1

所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学

ページ範囲:P.44 - P.45

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●こんなとき…

 好酸球性副鼻腔炎にて全身麻酔下にESSを施行した。デブリッダーにて左前篩骨洞天蓋の病的粘膜を処置している際に動脈性出血を認めたが,ボスミン®ガーゼの圧迫とバイポーラーによる焼灼にて止血されたため,手術を続行した。終刀時に視診上,眼窩や眼球に異常がないことが確認された。帰室後,本人より左目が見えにくいとの訴えがあった。診察すると,左眼瞼と眼球結膜の出血斑が確認された。

参考文献

1)三上智子・他:外傷後の球後出血により重篤な視力障害を生じた2例.形成外科56:1095-1101,2013
2)Young VL et al:Long term effect of retrobulbar hematomas on the vision of cynomolgus monkeys. Plast Reconstr Sung 89:70-76, 1992
3)中川隆之:内視鏡下鼻副鼻腔・頭蓋底手術 CT読影と基本手技.医学書院,東京,2014,pp206-208
4)Peter-John Wormokd:Endoscopic Sinus Surgery. Anatomy, Three-Dimensional Reconstruction, and Surgical Technique. Thime, New York・Stuttgart
5)池田勝久:眼窩内脂肪か? 耳喉頭頸83:819-822,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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