文献詳細
特集 こんなときどうする? 術中・術後のトラブル対応
《咽頭・喉頭・頭頸部領域》
文献概要
●こんなとき…
【症例】50歳,男性。左頸部の原発不明扁平上皮癌頸部リンパ節転移
治療前頸部造影CTにて,左頸部に頸動脈を完全に腫瘍内に巻き込む転移性リンパ節腫脹を認めた(図1)。初回治療として,ドセタキセル・シスプラチンおよび5フルオロウラシル(TPF)による導入化学療法を行ったが治療効果を認めなかった。そのため,頸動脈再建を伴う左根治的頸部郭清術を施行した。術後,脳梗塞は認めないものの,病変内での脳神経合併切除により左混合性喉頭麻痺(脳神経Ⅹ,Ⅺ,Ⅻ麻痺)を認め,誤嚥のため経口摂取が困難となった。
【症例】50歳,男性。左頸部の原発不明扁平上皮癌頸部リンパ節転移
治療前頸部造影CTにて,左頸部に頸動脈を完全に腫瘍内に巻き込む転移性リンパ節腫脹を認めた(図1)。初回治療として,ドセタキセル・シスプラチンおよび5フルオロウラシル(TPF)による導入化学療法を行ったが治療効果を認めなかった。そのため,頸動脈再建を伴う左根治的頸部郭清術を施行した。術後,脳梗塞は認めないものの,病変内での脳神経合併切除により左混合性喉頭麻痺(脳神経Ⅹ,Ⅺ,Ⅻ麻痺)を認め,誤嚥のため経口摂取が困難となった。
参考文献
1)矢内敬子・他:喉頭水平部分切除後の嚥下リハビリテーションの経験.頭頸部癌41:358-362,2015
2)松本州司・他:喉頭拳上術を行った嚥下障害改善手術例の検討.耳鼻50:260-263,2004
掲載誌情報