文献詳細
原著
食道癌術後挿管を原因とした声帯突起部癒着の1例
著者: 白倉聡1 別府武2 得丸貴夫2 畑中章生3 岡野渉4 藤川太郎5 千田邦明6 河邉浩明7 福田俊8
所属機関: 1がん・感染症センター都立駒込病院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍外科 2埼玉県立がんセンター頭頸部外科 3青梅市立総合病院耳鼻咽喉科 4国立がん研究センター東病院頭頸部外科 5東京医科歯科大学耳鼻咽喉科 6山形大学耳鼻咽喉科 7中野総合病院耳鼻咽喉科 8埼玉県立がんセンター消化器外科
ページ範囲:P.873 - P.876
文献概要
声門癒着症は後天性の慢性喉頭狭窄の1つであり,比較的稀な病態である。その原因は外傷,炎症,化学薬品の吸引などの稀なものもあるが,気管内挿管の既往と声帯麻痺の頻度が高い。声門癒着はその部位により前方癒着症と後方癒着症に分類され,後方癒着症は両側性の声帯麻痺との鑑別が重要となる。今回われわれは,食道癌術後に呼吸状態が悪化し気管内挿管を行った症例の声門後部癒着症の手術を経験し,過去の症例との比較検討を行ったので報告する。
参考文献
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