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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科90巻11号

2018年10月発行

特集 今さら聞けないかぜ診療のABC

かぜとは何か—かぜ,かぜ症候群の概念

著者: 吉岡哲志1 内藤健晴1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.894 - P.898

文献概要

Point

●医学用語としての「かぜ症候群」は,上気道,すなわち鼻腔から喉頭までの急性炎症による症状を呈する疾患であり,特に同部位の非特異的カタル性炎症のことを指す。

●概して自然治癒傾向をもつものを指した病名であり,特別な医学的治療を必要とせず,比較的短期間で回復するものを同症候群と呼ぶことが多い。

●診断にはまず臨床所見が大切である。症状の確認や,来院時における周囲の流行状態も参考にする。かぜ症候群を初発症状とした特異的疾患の鑑別も大切である。

●対症的に治療を行い,ウイルスに効果のない抗菌薬の使用は慎む。

参考文献

1)谷口清州:【かぜ症状の診療戦略】かぜとは何か? MB ENT 212:1-5,2017
2)千葉吾一:風邪の原因.万春堂,東京,1884
3)松本 順:民間諸病療治法.資生堂,東京,1880,pp1-2
4)廣瀨 興:風邪(感冒)の話.幼兒の教育33:26-31,1933
5)日本呼吸器学会呼吸器感染症に関するガイドライン作成委員会(編):呼吸器感染症に関するガイドライン—成人気道感染症診療の基本的考え方.日本呼吸器学会,東京,2003,pp11-33
6)日本呼吸器学会:呼吸器の病気-かぜ症候群 http://www.jrs.or.jp/uploads/uploads/files/disease_qa/disease_a01.pdf
7)鈴木賢二:風邪症候群の定義・症状.ENT臨床フロンティア.風邪症候群と関連疾患—そのすべてを知ろう,川内秀之(編).中山書店,東京,2013,pp3-6

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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