icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科90巻11号

2018年10月発行

特集 今さら聞けないかぜ診療のABC

《かぜと耳鼻咽喉科診療》

かぜの後の嗅覚・味覚障害

著者: 柴田美雅1 鈴木秀明1

所属機関: 1産業医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座

ページ範囲:P.910 - P.913

文献概要

Point

●感冒後嗅覚障害は嗅神経性嗅覚障害で,40歳代以上の女性に多く,自然回復する場合もある。

●感冒後嗅覚障害の治療として従来はステロイド点鼻,ビタミン剤,亜鉛製剤の内服が行われてきたが,今後,当帰芍薬散の内服や嗅覚刺激療法(olfactory training)が広まる可能性がある。

●感冒後の味覚障害では,嗅覚が障害された影響を受けて味覚が障害される風味障害の場合がある。

参考文献

1)前田秀美:かぜと耳鼻咽喉科疾患—味覚障害.MB ENT 212:26-31,2017
2)嗅覚障害診療ガイドライン作成委員会:嗅覚障害診療ガイドライン.日鼻誌56:487-556,2017
3)都築建三・他:簡易な嗅覚評価のための「日常のにおいアンケート」.日鼻誌48:1-7,2009
4)池田 稔:味覚障害診療の手引き.金原出版,東京,2006
5)三輪高喜・他:感冒罹患後ならびに外傷性嗅覚障害に対する当帰芍薬散の治療効果.日味と匂会誌12:523-524,2005
6)Damm M, et al:Olfactory training is helpful in postinfectious olfactory loss:a randomized, controlled, multicenter study. Laryngoscope 124:826-831, 2014
7)坂口明子・他:味覚障害1,059例の原因と治療に関する検討.日耳鼻116:77-82,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら