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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科90巻4号

2018年04月発行

特集 基本診察・処置・手術のABC

《耳領域》

鼓室処置と耳管通気

著者: 増田正次1

所属機関: 1杏林大学医学部耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.306 - P.309

文献概要

Point

●鼓室処置の際に合併症を生じる可能性のある危険部位を覚える。

●結核,悪性腫瘍,ANCA関連性中耳炎,好酸球性中耳炎を漫然とした鼓室処置で見過ごさない。

●上級医の指導のもと,大きな肉芽はなるべく鉗除し縮小させる。

●中耳・内耳に障害を起こす薬剤は鼓室処置の際に使用しない。

●耳管通気を行う前に,通気をしても危険な耳ではないか問診と耳内観察を行う。

●耳管通気の前に,毎回必ず耳管カテーテルから実際に空気を噴出させて空気圧とカテーテル内異物の有無を確認する。

●耳管通気は致死的合併症を生じる手技であることを認識する。

参考文献

1)萩森伸一:聴覚障害を生じる薬物 1.点耳洗浄.耳喉頭頸81:747-752,2009
2)塩見洋作・他:滲出性中耳炎に対する頭部前屈位での耳管通気の有用性.耳鼻臨床110:511-517,2017
3)福田宏治・他:日常診療で遭遇するトラブルへの対応 耳管通気によるトラブル.耳喉頭頸84:15-20,2012
4)飯野ゆき子:One airway,one diseaseからみた好酸球性中耳炎の治療戦略—好酸球性中耳炎.MB ENT 182:57-62,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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