文献詳細
特集 基本診察・処置・手術のABC
《鼻領域》
副鼻腔自然口開大処置と副鼻腔洗浄
著者: 松根彰志12
所属機関: 1日本医科大学医学部耳鼻咽喉科学 2日本医科大学武蔵小杉病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.330 - P.334
文献概要
●内視鏡下鼻内副鼻腔手術以外で,副鼻腔換気の改善,ドレナージ,洗浄効果を期待する局所処置には,穿刺器具(Schmidt探膿針,サイノジェクトなど)や,経自然口洗浄管(Killian氏など)を用いた方法などがあり,これらは患側上顎洞に対して行う。
●2005年以降,特殊なバルーンカテーテルを用いて副鼻腔自然口を低侵襲に開大する,endoscopic balloon catheter sinusotomyと呼ばれる新しい治療法も世界的に用いられている。
●カテーテル器具の開発により,古典的な方法であるプレッツ置換法にかわる洗浄も可能となった。
●こうした手技を生かすためには,まず基本的な鼻粘膜の収縮と局所麻酔,分泌物の吸引といった鼻処置を十分に行う必要がある。
参考文献
掲載誌情報