耳鼻咽喉科・頭頸部外科90巻4号

2018年04月発行

特集 基本診察・処置・手術のABC 《鼻領域》

下鼻甲介手術

著者： 濱田聡子¹ 朝子幹也²

所属機関： ¹関西医科大学香里病院耳鼻咽喉科 ²関西医科大学総合医療センター耳鼻医咽喉科・頭頸部外科

ページ範囲：P.340 - P.343

Point

●鼻の生理的機能を損なわない手術を心掛ける。

●CO₂レーザーは下鼻甲介粘膜表面を炭化させず，数回に分けて照射する。

●花粉症に対しては，季節前にレーザー照射をする。

●粘膜下下鼻甲介骨切除は骨膜下に剝離する。

●鼻閉の強い症例は，下甲介骨後端上部の骨を丁寧に切除する。

参考文献

1）鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会（編）：鼻アレルギー診療ガイドライン　通年性鼻炎と花粉症2016年度版．ライフサイエンス，東京，2016

2）Moore GF, et al：Extended follow-up of total inferior turbinate resection for relief of chronic nasal obstruction. Laryngoscope 95：1095-1099, 1985

3）朝子幹也・他：アレルギー性鼻炎の外科的治療．術式の選択と粘膜下下鼻甲介骨後鼻神経合併切除術．日鼻科会誌49：8-14，2010．

4）黄川田徹・他：ヴィディアン神経および後鼻神経に対する—day surgeryないしsame day surgeryで可能な鼻過敏症の鼻内手術．頭頸部外科8：43-48，1998