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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科90巻5号

2018年04月発行

文献概要

増刊号 患者・家族への説明ガイド—正しく伝え,納得を引き出し,判断を促すために Ⅲ.鼻のこと 医師・医療者から説明しておきたいこと

各種点鼻薬・鼻噴霧薬の適切な使用方法

著者: 志賀英明1

所属機関: 1金沢医科大学耳鼻咽喉科学

ページ範囲:P.160 - P.161

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説明のPOINT

・治療効果や眠気の観点から,ステロイド鼻内噴霧薬の1日1回投与が一般的である。

・血管収縮薬の点鼻投与は速効型があるが,連続使用により効果持続時間の短縮や鼻炎症状の悪化がみられるため,増悪期に短期的に用いられる。

・噴霧薬の投与時は,頸部を伸展した状態でも,顔面を正面に向けた状態でも問題ない。点鼻薬では,頸部を十分伸展しないと鼻咽腔に流れてしまうことがある。

・市販薬を用いる場合は,自己判断せず薬局薬剤師に相談のうえ使用を開始し,1週間程度使用してみて改善が認められなければ,医療機関を受診すべきである。

参考文献

1)大木幹文:鼻アレルギーに対する局所薬物療法.MB ENT 168:13-18,2014
2)福島淑子:嗅覚障害の治療法-特に副腎皮質ホルモン点鼻療法に関する臨床的研究.日耳鼻81:36-44,1978
3)Stuck BA, et al:Mometasone furoate nasal spray improves olfactory performance in seasonal allergic rhinitis. Allergy 58:1195, 2003
4)小林正佳・他:嗅覚障害に対するステロイド薬の長期点鼻療法の安全性と有用性の検討.日耳鼻108:986-995,2005
5)本多耕平:耳鼻咽喉科で主に用いられる治療薬とその使い方.点鼻薬,噴霧薬,吸入薬.JOHNS 31:1164-1167,2015
6)宮崎純二・他:嗅覚障害患者に対する新しい効果的点鼻法.耳鼻臨床97:697-704,2004
7)志賀英明・他:嗅覚障害に対する局所薬物療法.MB ENT 168:27-30,2014
8)Mori E, et al:The administration of nasal drops in the “Kaiteki” position allows for delivery of the drug to the olfactory cleft:a pilot study in healthy subjects. Eur Arch Otorhinolaryngol 273:939-943, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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