文献詳細
特集 目からウロコ 内視鏡時代の臨床解剖
《鼻領域》
文献概要
POINT
●鼻中隔矯正術において軟骨および骨の過剰切除は,外鼻形態を保つための強度が落ち,外鼻変形を起こす可能性がある。L-strutやkeystone areaの温存が重要とされる。
●難度の高い鼻中隔弯曲症では鋤骨突起や蝶形骨稜,鋤骨翼上端などが位置情報を理解するためのメルクマールとなる。
●高度な前弯や外鼻変形を伴った症例などでは,鼻腔形態の矯正を考えると外鼻と鼻中隔を立体的な1つの構造物と考え矯正するべきである。
●蝶形骨稜と鋤骨翼の接合部は菱形をした骨隆起として認められ,蝶形骨洞自然口を検索する際のメルクマールとなる。しかし上甲介の付着部位が外側に位置する症例では,蝶形骨洞自然口は外側に位置する。
●鼻中隔矯正術において軟骨および骨の過剰切除は,外鼻形態を保つための強度が落ち,外鼻変形を起こす可能性がある。L-strutやkeystone areaの温存が重要とされる。
●難度の高い鼻中隔弯曲症では鋤骨突起や蝶形骨稜,鋤骨翼上端などが位置情報を理解するためのメルクマールとなる。
●高度な前弯や外鼻変形を伴った症例などでは,鼻腔形態の矯正を考えると外鼻と鼻中隔を立体的な1つの構造物と考え矯正するべきである。
●蝶形骨稜と鋤骨翼の接合部は菱形をした骨隆起として認められ,蝶形骨洞自然口を検索する際のメルクマールとなる。しかし上甲介の付着部位が外側に位置する症例では,蝶形骨洞自然口は外側に位置する。
参考文献
1)飯村慈朗:鼻中隔手術—鼻閉に対する術式の変遷—.日耳鼻120:1424-1432,2017
2)金子丑之助:日本人体解剖学第1巻—骨学,靱帯学,筋学—.南山堂;1991:pp108-131.
3)児玉 悟:よくわかる鼻副鼻腔手術,鼻中隔の処理.JOHNS 31:167-170,2015
4)Jaeyong J:鼻形成術.三恵社,東京,2017,pp25-65
5)飯村慈朗・他:鼻中隔矯正術後の外鼻変形・鼻弁狭窄に対してOpen septorhinoplastyを要した症例.日鼻誌56:160-166,2017
6)宮脇剛司・他:Nasal valve obstruction(鼻弁狭窄)の治療経験.耳展56:363-371,2013
7)Nomura K, et al:Laterally attached superior turbinate is associated with opacification of the sphenoid sinus. Auris Nasus Larynx 40:194-198, 2013
8)中川隆之:内視鏡下経鼻的手術に必要な鼻腔の解剖.Jpn J Neurosurg 22:357-361,2013
掲載誌情報