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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科90巻8号

2018年07月発行

特集 知っておきたい遺伝学的検査と遺伝外来ABC

遺伝情報の取り扱い

著者: 石川浩太郎1

所属機関: 1国立障害者リハビリテーションセンター病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.616 - P.621

文献概要

Point

●遺伝情報は,臨床的にも社会的にも究極の個人情報として取り扱う必要がある。

●遺伝学的検査実施前には,インフォームド・コンセントが必須である。

●遺伝学的検査実施時には,同時に複数名の検者から採血する可能性があるため,取り違いがないよう十分注意する。

●採取した検体には個人情報を除き,番号のみをふって匿名化する。また検体番号と個人との対応表を作成し,施錠できる場所に保管するなど厳重に管理する。

●遺伝カウンセリングに際しては,患者・家族が遺伝学的検査の結果を理解できるよう,気持ちに寄り添いながら,時間をかけて丁寧に説明する。

参考文献

1)Morton CC, et al:Newborn hearing screening-a silent revolution. N Engl J Med 354:2151-2164, 2006
2)Abe S, et al:Application of deafness diagnostic screening panel based on deafness mutation/gene database using invader assay. Genet Test 127:1292-1297, 2007
3)厚生労働省:医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン.http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/seisaku/kojin/dl/170805-11a.pdf
4)日本医学会:医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン.http://jams.med.or.jp/guideline/genetics-diagnosis.pdf
5)日本衛生検査所協会 遺伝子検査受託倫理審査委員会:遺伝学的検査受託に関する倫理指針.http://www.jrcla.or.jp/info/info/dna.pdf
6)文部科学省・他:ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針.http://www.mhlw.go.jp/general/seido/kousei/i-kenkyu/genome/0504sisin.html
7)Mori K, et al:Social Health Insurance-Based Simultaneous Screening for 154 Mutations in 19 Deafness Genes Efficiently Identified Causative Mutations in Japanese Hearing Loss Patients. PLos One 14;11(9):e0162230, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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