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特集 知っておきたい遺伝学的検査と遺伝外来ABC 《遺伝子変異による耳鼻咽喉科疾患》
伝音難聴・混合難聴
著者: 神崎晶1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
ページ範囲:P.628 - P.630
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●中耳疾患を有する遺伝性疾患の多くは症候群性の難聴を伴う。
●耳小骨に病理を有するため,鼓室形成術やアブミ骨手術などが適応となるものもある。補聴器の適応を検討する場合もある。
●外耳道閉鎖をきたすものは,人工中耳やBaha®のよい適応となると考えられる。
●CHARGE症候群のうち,高度感音難聴を示すものでは人工内耳の適応となる。
●骨形成不全症のような全身性の骨疾患では骨粗鬆症薬であるビスホスホネートを投与する場合もある。
●ムコ多糖症のように手術適応はなく,酵素補充を要する疾患もある。
●中耳疾患を有する遺伝性疾患の多くは症候群性の難聴を伴う。
●耳小骨に病理を有するため,鼓室形成術やアブミ骨手術などが適応となるものもある。補聴器の適応を検討する場合もある。
●外耳道閉鎖をきたすものは,人工中耳やBaha®のよい適応となると考えられる。
●CHARGE症候群のうち,高度感音難聴を示すものでは人工内耳の適応となる。
●骨形成不全症のような全身性の骨疾患では骨粗鬆症薬であるビスホスホネートを投与する場合もある。
●ムコ多糖症のように手術適応はなく,酵素補充を要する疾患もある。
参考文献
1)Pillion JP, Vernick D, Shapiro J. Hearing loss in osteogenesis imperfecta:characteristics and treatment considerations. Genet Res Int 2011:983942, 2011
2)Vincent R, et al:Stapedotomy in osteogenesis imperfecta:a Prospective study of 32 consecutive cases. Otol Neurotol 35:1785-1789, 2014
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4)難病情報センター鰓弓耳腎症候群(Branchio oto renal syndrome:BOR)http://www.nanbyou.or.jp/entry/2417
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6)伊藤真人:〔専門医通信〕遺伝性症候群性難聴の診断と取り扱い.日耳鼻118:160-161,2015
7)難病情報センター:先天性両側小耳症・外耳道閉鎖(両側伝音難聴)(平成21年度)http://www.nanbyou.or.jp/entry/576
8)難病情報センター:奇形症候群分野CHARGE症候群(チャージ症候群)(平成22年度)http://www.nanbyou.or.jp/entry/894
9)国立成育医療研究センター:ムコ多糖症.https://www.ncchd.go.jp/hospital/sickness/children/012.html
10)Kobrynski LJ, et al:Velocardiofacial syndrome, DiGeorge syndrome:the chromosome 22q11.2 deletion syndromes. Lancet 370:1443-1452, 2007
11)Ford LC, Sulprizio SL, Rasgon BM. Otolaryngological manifestations of velocardiofacial syndrome:a retrospective review of 35 patients. Laryngoscope 110:362-367, 2000
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