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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科91巻10号

2019年09月発行

特集 嚥下障害を診る!—プロに学ぶ実践スキル

《治療》

咽頭期の咽喉頭運動に対応した嚥下機能改善手術手技

著者: 小川真1

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室

ページ範囲:P.842 - P.847

文献概要

POINT

●嚥下咽頭期において嚥下反射により惹起される咽喉頭運動には,鼻咽腔閉鎖,喉頭閉鎖,喉頭挙上,咽頭収縮,食道入口部開大がある。

●咽頭期嚥下機能改善手術の本質は,これらの嚥下咽頭期に生じる咽喉頭運動に関与する筋肉が収縮した状態,あるいは弛緩した状態を作り出すことで障害を改善することである。

●嚥下咽頭期の咽喉頭運動のそれぞれの障害に対する術式がある。したがって,術式を適切に選択するためには,嚥下造影検査を施行し,異常を示す咽喉頭運動を同定することが必須である。

参考文献

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6)棚橋汀路:嚥下不能症に対する機能回復手術.名大分院年報9:391-398,1975
7)佃 守・他(編著):耳鼻咽喉科・頭頸部外科—処置・手術シリーズNo. 3.音声・嚥下障害.メジカルビュー社,東京,2002
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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