文献詳細
原著
診断に苦慮した鼻腔初発のCD8+ cytotoxic T cell lymphomaの1例
著者: 宮倉裕也1 舘田勝1 石田英一1 大島英敏1 小柴康利1 廣崎真柚1 橋本省1
所属機関: 1仙台医療センター耳鼻咽喉科・頭頸部外科
ページ範囲:P.887 - P.890
文献概要
CD8+ cytotoxic T cell lymphomaは,WHO2016分類で末梢性T細胞性リンパ腫(peripheral T cell lymphoma:PTCL)に分類される疾患であり1),報告例はきわめて少ないが予後は不良とされている。鼻腔に初発した場合には,節外性T/NK細胞リンパ腫に類似した顔面正中部の破壊性病変や鼻炎様症状で耳鼻咽喉科を受診することがある。一方,通常の病理検査では診断が難しく,詳細な免疫学的特性検査を行って診断されることが少なくない。今回,系統立ったリンパ腫解析システムによって診断しえた鼻腔初発のCD8+ cytotoxic T cell lymphomaの1例を経験したので報告する。
参考文献
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