icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科91巻10号

2019年09月発行

原著

診断に苦慮した鼻腔初発のCD8 cytotoxic T cell lymphomaの1例

著者: 宮倉裕也1 舘田勝1 石田英一1 大島英敏1 小柴康利1 廣崎真柚1 橋本省1

所属機関: 1仙台医療センター耳鼻咽喉科・頭頸部外科

ページ範囲:P.887 - P.890

文献概要

はじめに

 CD8 cytotoxic T cell lymphomaは,WHO2016分類で末梢性T細胞性リンパ腫(peripheral T cell lymphoma:PTCL)に分類される疾患であり1),報告例はきわめて少ないが予後は不良とされている。鼻腔に初発した場合には,節外性T/NK細胞リンパ腫に類似した顔面正中部の破壊性病変や鼻炎様症状で耳鼻咽喉科を受診することがある。一方,通常の病理検査では診断が難しく,詳細な免疫学的特性検査を行って診断されることが少なくない。今回,系統立ったリンパ腫解析システムによって診断しえた鼻腔初発のCD8 cytotoxic T cell lymphomaの1例を経験したので報告する。

参考文献

1)日本血液学会(編):造血器腫瘍診療ガイドライン2013年版.金原出版,東京,2013
2)佐藤一也・他:末梢性T細胞リンパ腫.日内会誌97:1611-1619,2008
3)三菱化学メディエンス:臨床検査事業Vol. 13-03 N-01,2013年1月
4)一迫 玲:診断へのアプローチ 細胞表面マーカー.日内会誌97:1553-1560,2008
5)Jaffe ES, et al:Classification of cytotoxic T-cell and natural killer cell lymphomas. Semin Hematol 40:175-184, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら