耳鼻咽喉科・頭頸部外科91巻13号

2019年12月発行

特集 舌がん・口腔がん治療の最前線〔特別付録web動画〕

《治療》

小線源療法—手技の実際はどのようなもの？　適応と治療成績は？

著者： 村上秀明¹

所属機関： ¹大阪大学歯学部附属病院放射線科

ページ範囲：P.1139 - P.1145

文献概要

POINT

●小線源療法は口腔癌の根治的治療の1つで，早期舌癌での局所制御率は80〜90％である。

●低線量率組織内照射法は，侵襲が少ないものの，遮蔽病室が必須である。

●遠隔操作後装塡型の高線量率組織内照射法は，小手術が必要であるが，遮蔽病室の必要性や術者の被曝はない。

●表在性の腫瘍には，モールド法が有効である。

＊本論文中，動画マークのある箇所につきましては，関連する動画を見ることができます（公開期間：2022年12月）。

参考文献

1）村上秀明：放射線治療の概念と治療機器．歯科放射線学 第6版．岡野友宏・他（編），医歯薬出版，東京，2018，pp450-455

2）Murakami S, et al：Preventing complications from high-dose rate brachytherapy when treating mobile tongue cancer via the application of a modular lead-lined spacer. PLoS One 11：e0154226, 2016

3）Yamazaki H, et al：Brachytherapy for early oral tongue cancer：low dose rate to high dose rate. J Radiat Res 44：37-40, 2003

4）Kakimoto N, et al：Results of low- and high-dose-rate interstitial brachytherapy for T3 mobile tongue cancer. Radiother Oncol 68：123-128, 2003