文献詳細
増刊号 救急・当直マニュアル—いざというときの対応法
Ⅲ.症状からみた鑑別診断
文献概要
当直医へのコール
●頭痛や顔面痛を呈する患者が救急外来を受診し,耳鼻咽喉科医が診察する際に最も頻度が高いものは鼻副鼻腔疾患のなかの急性炎症であり,感冒症状ののちに,急激に頭痛や顔面痛を自覚することが多い。
●成人や高齢者の鼻出血を伴う頭痛では,鼻副鼻腔の腫瘍性疾患が疑われる。
●次に頻度が高いものは,耳疾患の急性炎症やめまいを併発するものである。炎症による耳痛から頭痛を訴えるものは子どもに多く,めまい症状を伴う頭痛は成人から高齢者に多い。
●症状の程度によるが,全身状態が良好であればwalk inが多く,強いめまい,嘔気や意識レベルの低下,もしくは眼症状を伴う際は救急車での搬送となることもあり,脳外科や眼科からのコンサルトも稀ではない。
●注意を要するものとして,発症後早期には明らかな神経脱落症状などを伴わない中枢性疾患があり,念頭に置いておく必要がある。
●頭痛や顔面痛を呈する患者が救急外来を受診し,耳鼻咽喉科医が診察する際に最も頻度が高いものは鼻副鼻腔疾患のなかの急性炎症であり,感冒症状ののちに,急激に頭痛や顔面痛を自覚することが多い。
●成人や高齢者の鼻出血を伴う頭痛では,鼻副鼻腔の腫瘍性疾患が疑われる。
●次に頻度が高いものは,耳疾患の急性炎症やめまいを併発するものである。炎症による耳痛から頭痛を訴えるものは子どもに多く,めまい症状を伴う頭痛は成人から高齢者に多い。
●症状の程度によるが,全身状態が良好であればwalk inが多く,強いめまい,嘔気や意識レベルの低下,もしくは眼症状を伴う際は救急車での搬送となることもあり,脳外科や眼科からのコンサルトも稀ではない。
●注意を要するものとして,発症後早期には明らかな神経脱落症状などを伴わない中枢性疾患があり,念頭に置いておく必要がある。
参考文献
1)日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会(訳):国際頭痛分類,第3版beta版,医学書院,東京,2014
2)平川勝洋・他:Sluder neuralgia syndrome.耳喉頭頸78(増刊):258,2006
3)中川隆之:頭痛,頭重感.今日の耳鼻咽喉科・頭頸部外科治療指針,第4版.森山 寛(監修),大森孝一・他(編),医学書院,東京,2018,pp39-41
4)坂井文彦:耳鼻咽喉科と頭痛.日耳鼻118:1005-1010,2015
5)石毛 聡・他:頸部異常と中枢疾患.MB ENT 166:40-44,2014
6)濱本真一・他:頭痛,顔面痛.JOHNS 33:581-583,2017
掲載誌情報