文献詳細
増刊号 救急・当直マニュアル—いざというときの対応法
Ⅳ.救急外来・当直での処置と治療 外傷
眼窩壁骨折
著者: 藤井博則1 御厨剛史2 山下裕司1
所属機関: 1山口大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科学分野 2古賀病院21耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.136 - P.140
文献概要
●多発外傷,スポーツ外傷,殴打に伴う外傷で受傷する例が多い1)。
●好発年齢はスポーツ外傷などが受傷原因となる10〜20歳にピークがあり,その後80歳台まで横ばいである2,3)。
●複視,眼瞼腫脹,鼻出血,しびれなどを伴うことが多いが,無症状のこともある。
●「強い眼痛,嘔気」は外眼筋を含む眼球内容物が絞扼している可能性があり,緊急手術が必要となる。視神経管骨折による「視力障害」を合併している例でも即時コールが必要である。
●他部位(鼻骨・頰骨)の骨折を伴うこともある。
●walk inで来る例も多く,電話でのコンサルトを受けた際は緊急性の判断を的確に行う。
参考文献
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