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文献概要
増刊号 救急・当直マニュアル—いざというときの対応法 Ⅳ.救急外来・当直での処置と治療 外傷
口腔外傷
著者: 横尾聡1
所属機関: 1群馬大学大学院医学系研究科口腔顎顔面外科学講座・形成外科学講座
ページ範囲:P.141 - P.146
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●口腔外傷のなかでも歯の外傷は受傷者の口腔機能や心理面(美容面)に大きな影響を与える。
●歯の外傷は1〜2歳の乳幼児と7〜8歳の学童に多発する傾向がある。前者は運動協調性の発達前期にあたり,原因は転倒が最も多く,次いで衝突,転落,打撲と続き,多くが日常生活のなかで発生する。
●永久歯の外傷も原因はほぼ同様であるが,その背景は交通事故,暴行,スポーツなどであり,日常生活のなかで発生するものは比較的少ない。
●歯の外傷は迅速かつ適切な対応によって良好な結果が得られることが多い。
●緊急処置を行う可能性のある各科の医師は応急処置の目的を認識しておく必要がある。
●当直医が特に留意する口腔外傷は,歯の外傷のなかの「完全脱臼」と「舌を含めた口腔粘膜外傷」である。
●口腔外傷のなかでも歯の外傷は受傷者の口腔機能や心理面(美容面)に大きな影響を与える。
●歯の外傷は1〜2歳の乳幼児と7〜8歳の学童に多発する傾向がある。前者は運動協調性の発達前期にあたり,原因は転倒が最も多く,次いで衝突,転落,打撲と続き,多くが日常生活のなかで発生する。
●永久歯の外傷も原因はほぼ同様であるが,その背景は交通事故,暴行,スポーツなどであり,日常生活のなかで発生するものは比較的少ない。
●歯の外傷は迅速かつ適切な対応によって良好な結果が得られることが多い。
●緊急処置を行う可能性のある各科の医師は応急処置の目的を認識しておく必要がある。
●当直医が特に留意する口腔外傷は,歯の外傷のなかの「完全脱臼」と「舌を含めた口腔粘膜外傷」である。
参考文献
1)横尾 聡・他:解剖学的知識.古森孝英(編著):改訂版 日常の口腔外科—病診連携SMART & SMOOTH.永末書店,京都,2018,pp8-19
2)上條雍彦:図説口腔解剖学 3.脈管学.アナトーム社,東京,1997
3)坂本春生:口腔外科周術期における抗菌薬投与を理解する.日口外誌64:694-702, 2018
4)Research, Science and Therapy Committee of the American Academy of Periodontology:Position paper:Systemic antibiotics in periodontics. J Periodontol 75:1553-1565, 2004
5)金子明寛・他:JAID/JSC感染症治療ガイドライン2016−歯性感染症.日化療会誌64:641-646, 2016
6)横尾 聡・他:外傷.古森孝英(編著):改訂版 日常の口腔外科—病診連携SMART & SMOOTH.永末書店,京都,2018,pp157-166
7)日本外傷歯学会(編):歯の外傷治療のガイドライン,平成30年7月改訂,2018 http://www.ja-dt.org/file/guidline.pdf
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