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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科91巻5号

2019年04月発行

増刊号 救急・当直マニュアル—いざというときの対応法

Ⅳ.救急外来・当直での処置と治療 急性症状を示す聴覚器疾患

外リンパ瘻

著者: 北原糺1

所属機関: 1奈良県立医科大学耳鼻咽喉・頭頸部外科学

ページ範囲:P.238 - P.242

文献概要

当直医へのコール

●通常,急性発症の激しい回転性めまいと一側性の耳鳴,難聴を主訴に救急搬送される。

●めまい症状が軽い場合はwalik inで来院する可能性もある。

●強く鼻をかむ,重たい物を持つなど以外に,スキューバダイビング,交通事故などの外傷によるものもあり,年齢・性別を問わず発症する。

●激しいめまい症状に気を取られたり,難聴が軽度である場合には,耳鼻咽喉科に紹介されるタイミングが遅れることがある。

●めまい症状を主訴に他科から紹介された場合,難聴を見逃してはならない。

●外リンパ瘻の難聴は,タイミングがよければ手術で治癒する可能性があり,タイミングが悪ければ不可逆的な高度感音難聴に至る場合もある。

参考文献

1)大薗芳之・他:外リンパ瘻疑い例に対する手術治療成績の検討.Equilibrium Res 72:91-96,2013
2)池園哲郎:CTP検査と外リンパ瘻.JOHNS 32:41-44,2016
3)Ikezono T, et al:Cochlin-tomoprotein:a novel perilymph specific-protein and a potential marker for the diagnosis of perilymphatic fistula. Audiol Neurootol 14:338-344, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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